▽28 もう好きじゃない？ ページ28
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「流星おる？」
『あ、小瀧、』
「そんな顔せんでや。
先輩はただ自分に正直になればええだけやで？」
『…うん、ありがとう。ごめんね』
「なんやねん、しょげて！
あのうるさい普通のA先輩に戻れやー！」
『小瀧よりはうるさくないわ！！』
そんなやり取りがあった、今さっき。
藤井と小瀧は、なにやら難しい顔をして話していて。
きっと重岡くんのことなんだろうなって、思うのに。
聞きたくない自分が、勝ってしまう。
「A」
『なに』
「帰ろか」
藤井は、私と帰ってくれることが多くなった。
前と比べたら気持ち悪いくらい優しいし、なにより、私の通る道作りをしてくれるようになって。
考えるときは、考えさせて。
分からないときは、バックアップしてくれて。
藤井にも小瀧にも、相当な迷惑かけちゃってる。
「あー、アホ」
『わっ、ちょっと、なにすんの？』
「…望からの情報。今のお前は絶対見たあかんやつ」
突然塞がれた視界。
藤井の手を掴んで離そうとするけれど、藤井は頑なに離そうとしない。
『………重岡くん？』
声が聞こえた。
甘くて少し舌っ足らずな声。
彼のはずなのに、その声はどこか沈んでいて、あの明るくて優しい重岡くんの声じゃないみたいで。
無意識に、その名前を呼んでいた。
「っ、A先輩！！」
「望、…」
小瀧の方を向いたのか、一瞬緩んだ力。
無理に開けさせた視界には、確かに重岡くんがいた。
『っ、…！』
確かにいた。
いたけど、重岡くんだけじゃない。
『ご、めん、帰ろっか』
「先輩…」
『大丈夫、私もう傷つかないから』
元々、好きじゃなかったし。
ただ放課後に一緒の時間があるだけだった。
学年も違えば、階も違う。
必然的に会わなくなるのは当たり前。
その時期が少し早くなっただけだから。
だから、大丈夫。
傷ついてなんか……ない、のに。
「先輩、泣かんでや」
『っ、こた、きっ、』
涙が溢れて止まらない。
会えたじゃん。
会いたかったんだから、それでいい。
笑顔だって見れたよ。
驚いた顔だって、見れたんだって。
話せなかったけど、でも一瞬だけ私を見てくれた。
なんで？
「…先輩、やっぱり俺はあかんの？」
なんで、重岡くんの隣が埋まっていただけで、こんなにも胸が苦しくなるんだろう。
重岡くん。
会ってくれないのは、その子がいるからだったの？
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凜憧(プロフ) - ぽてとふらい。さん» うん、ありがとうね笑 その言葉を励みに更新頑張ります(^ワ^=) (2019年7月29日 15時) (
レス) id: f3cbf63448 (このIDを非表示/違反報告)
ぽてとふらい。(プロフ) - 好きです。(唐突)(話が好きすぎて言葉でない)(とりあえず告白を)(無理せずゆっくりでもいいから更新頑張れ)(待ってるで私は)もう一度、好きです。 (2019年7月29日 14時) (レス) id: 9d94f1b87d (このIDを非表示/違反報告)
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