お弁当 10/16 ページ42
『小泉さん。』
小泉「はいはーい。」
ベイスターズの球団管理栄養士の小泉さん。もちろん、この遠征にも参加してくれている。
『あの、お願いがあるんですけど。』
小泉「なになに?」
『明日、勝っても負けても、お弁当を用意しておいて下さい。選手の好きな物しか入ってないお弁当を。』
小泉「お弁当?」
『はい。』
明日は多分、勝っても負けても新幹線に乗るだろう。その時に食べれられる物を用意してもらおうと思ったから。
小泉「なんで好きな物なの?」
『...忘れられない味ってあるじゃないですか。』
そうして欲しい。忘れられない味に。
勝ったなら、幸せな味に。負けたなら、悔し涙の味に。それは絶対に意味がある。
小泉「我がベイスターズのメンタルトレーナーさんはさすがね。そんな事まで考えてるなんて。」
肩をぽんと叩かれてふふふ、と笑われた。いつも思うけど、小泉さんはお母さんみたいだ。
『そんなに考えてないですよ...むしろ、なんにも出来ない。』
「そんな事ないわ。Aちゃんが選手皆の支えになってるのは目に見えて確かだわ。」
『本当ですか?』
シーズン中もだけど、ポストシーズンに入って急にその気持ちが強くなった。
私は本当にベイスターズの中で大切なピースの1つになれてるのかな、って。
ごうは、いつも皆の支えになってる。真ん中にいる。背中で引っ張っていける。
でも、私は?メンタルトレーナーなんて大それた名前だけなんじゃないかって。
小泉「本当よ?私、Aちゃん以上のメンタルトレーナーさんはいないと思う。」
『そんな...私はなんにもしてないんです。選手の皆が一生懸命プレーしてくれてるだけで。』
小泉「そんな環境を作れてることがすごいよ?」
『っ!! ありがとうございます!』
小泉「うん!Aちゃんはやっぱりニコニコしてる方が可愛いわ。」
『か、可愛いって.../// 取り敢えず!お弁当、お願いします!!』
小泉「はいはーい。腕によりをかけて作っとくわ!」
そう言うと、そのまま部屋に入っていった小泉さん。
『明日の準備でもするかな...』
私も自分の部屋に戻るために、足を向けた。
『明日が、勝負だ。』
なにが出来るかも分からないけど、取り敢えず目の前の事を全力でやろう。それが、皆の力になるって信じてる。
駅弁じゃない、電車弁 10/17→←雨天結構、だが寒い 2 10/15
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みつばち(プロフ) - はじめまして〜!!お話楽しく読ませていただいてます!!もしよろしければなんですけど筒香さんと事故チューしちゃうみたいなお話書いてほしいです笑無茶言ってすみません!更新頑張ってください! (2017年11月5日 12時) (レス) id: 623b91c402 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいたいます!つっつとの絡みもっとみたいです! あとなんj?みたいなやつすごく面白くてもっと見たいです!更新頑張ってください! (2017年11月5日 10時) (レス) id: 67e271b36b (このIDを非表示/違反報告)
sugar(プロフ) - 筒香選手のラミレス監督お誕生日のお話がいいです!話の内容はおまかせで!w (2017年10月3日 18時) (レス) id: fe6c6a2274 (このIDを非表示/違反報告)
ちくわ(プロフ) - 石田健大選手お願いします! (2017年9月29日 23時) (レス) id: 45b184216f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺとる | 作成日時:2017年8月28日 0時