おやゆびひめの日常

Happy Birthday #80 10/3 ページ29

「今年は何をするか……」

『去年は何したんだっけ。』

「ビックリ箱。」

『あー、そうだ。しょうもなさ過ぎてコーチたちに爆笑されたやつだ。』

「それ。」

監督の誕生日が近づくに連れて、私達2人の会話には誕生日サプライズの話題が増えていった。

でも、中々いい案が出なくて。結局、直前まで引き伸ばされてしまった。

＊

『ちょ、ごう！やばいやばいやばい！』

「なにが、」

『記者団のバースデーケーキ！やばい、美味しそう!!』

「げ。」

当日になって、焦り始めた私達。チームのみんなにも協力してもらって(職員さんも総動員)、なんとか用意することは出来たけど……。

『なんか、自信無くなってきた……』

「分かる。」

本当に監督はこんなので喜んでくれるのだろうか。あんな大きなケーキを見ちゃうとなんだか自分たちのプレゼントがちっぽけに見えてくる。

『……ごう、勝ってね』

「珍しいじゃん、そんなこと言うなんて。」

『...そう？』

まぁ、普段はあんまり勝ち負けについて言わないもんなぁ。だけど、今日だけは言わせてもらおう。絶対、勝て。

「まさかとは思うけど、勝ちをプレゼントにしようとか思ってないよね？」

『ぎくり。』

「それで、勝って機嫌のいい監督に多少小さめのプレゼントでも許してもらおうとか思ってないよね？」

『ぎくぎく。』

なんで、分かるの、ごう！普通そこは、「分かった、頑張るね」って言うとこなんじゃないの!?
ため息までついてるし！ありえない！

「まぁ、分かった。勝つから。」

『...うん。』

ごうのバッティングには期待せずに、チームの勝ちは期待して待っていよう。



✄--------------- ｷ ﾘ ﾄ ﾘ ---------------✄


間に、この日の試合のを入れてから、ラミちゃんのお誕生日パーティーの様子をお届けします！w

初ホームランとか初勝利とか。 10/3→←ベイスターズ 2年連続CS進出!!

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