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散乱したボールを片付け終わる頃には、時計の針はだいぶ10時に近づいていた。あれ以降謎の現象は起こらず、及川と岩泉はようやく安心する事が出来た。
「はあ、やっと終わった。 電気消すよ」
永華がちょいちょいと手を動かしてこちらへ誘導しようとしていた。特に逆らう意味はないので素直に従う。
「確かに酷い散らかり方だったけど、棚からボールが落ちる事なんて無かったじゃない。手の込んだイタズラのつもり？」
少しむっとした表情で言いながら電気を消す。暗転に一瞬どきっとしてしまう自分が情けなかったが、今日だけは仕方ないと自分に甘く接してやる事にした。
「いや、本当に見たんだよ。 特に俺が」
ボールがばらばら降り注ぐ光景を思い出して再び鳥肌が立つ。二の腕をさすりながら話すのを続けた。
「永華ちゃん、どうしてそんな霊現象見たいの」
及川はもう二度と会いたくなかった。心臓に悪いし無駄に汗をかくしでいろいろ嫌なのだ。ぺったりと肌にひっついたシャツの感覚はあまり良くなかった。
「……カミングアウトの時が来た様だね」
ふっと軽く息を吐くと、永華は意を決した様に垂れていた頭をさっと上げた。
「実は私」
ごくり、と唾を飲み込む音が聞こえた。及川のものでもあるし、きっと岩泉のものでもあるだろう。彼女はたっぷり間を取って、ゆっくり口を動かした。
「オカルトマニアなの」
「えっ」
男子2人の声が重なる。それも当然、どちらとも初耳なのだ。意外な趣味を教えられた2人が呆然と立ち尽くす中、永華はうっとりとした顔で続けた。
「UMA、UFO、亡霊、怪奇現象！ 不思議な世界に魅力されて以来、ちょっとした音はラップ音に聞こえるし謎の動きをする物は霊の仕業にしか思えなくて」
そこまでいったらもはやオカルトマニアどころでは無さそうだが、あまり首を突っ込むのはなんだか気がひけたのでやめておいた。
「せっかく霊現象が見れると思ったのに！ 嘘付きやがってこんにゃろ」
「痛っ！ う、嘘じゃないって」
軽く手のひらで叩かれて(そのくせかなり痛い)、及川は余計にその話に深入りする気が失せてしまった。本気でがっかりしている表情に何でだか呆れてしまう。
「でもそんなに出たっていうなら信じてあげる。 また怪奇現象が見れる可能性を信じたいし」
「そっすか……」
くだけた形ながらつい敬語が出てしまった。今日はトータルで良くない日だったな、と１日を振り返る。先が思いやられる日だった。
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あいloveあきら(プロフ) - 流れ星さん» その通りです。永華チャンがでかいだけです。 (2016年4月26日 22時) (
レス) id: 93c1b013ec (このIDを非表示/違反報告)
流れ星 - 菅原くんってそんなに身長大きくないような…と思ったけど、永華さんがデカいだけな気がした。 (2016年4月26日 22時) (レス) id: ff41ad54a4 (このIDを非表示/違反報告)
愛吹(プロフ) - 流れ星さん» 閲覧、コメントありがとうございます！ これから恋愛シーン沢山入れる予定なので私も楽しみです！ これからも見て頂けると嬉しいです！ (2016年4月26日 16時) (レス) id: a491fb7239 (このIDを非表示/違反報告)
あいloveあきら(プロフ) - 流れ星さん» コメントありがとうございます！国れん国いいですよね！！気が合いますね！！やったぁ！！！！！ (2016年4月26日 16時) (レス) id: 93c1b013ec (このIDを非表示/違反報告)
流れ星 - 作品読ませていただいてます！ これはもしやクロスオーバーでの恋愛成立……！？国見くんとれんげちゃんのカップルですか！？ 私、クロスオーバーカップル大好きなので国れん、もしくはれん国おいしいです！！！ありがとうございます！！！！！！！！！！ (2016年4月26日 15時) (レス) id: ff41ad54a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2016年4月13日 19時
