◇8 ページ13
うんと涼しい風が音を立てて走り去っていく。頬を雑に撫でるだけ撫でてどこかへ消えるそれを浴びすぎて、少し寒くなってしまった。桜は鳥肌の立つ腕を両手で押さえた。
「どこで写真撮ればいいのか分からないのだが……」
一応カメラ係をつとめるりんねがデシカメとにらめっこしながら首を傾げている。そもそもデシカメの操作が分からないのでは？ と桜は一瞬思ってしまったが、試しに渓谷の様子を撮っていたのでそれは杞憂に終わり一安心した。
「そこら辺でいいでしょ。 別に飾る訳でもないし適当でいいんじゃない？」
れんげが指を指して示した場所は、川が適度に写るし緑も丁度いいバランスの一角で絶好の写真スポットだった。おお、よく見つけたなと言いたくなるほど背景にはぴったりの場所で皆から思わず感嘆の声が漏れる。
「すごーい、れんげちゃんセンスあるね」
「確かにれんげにしてはいい感じだな」
「桃芽はともかく十文字はなんつう言い方よっ」
一瞬嬉しそうにしたれんげだったが、十文字の言葉にあっという間に表情を変えてしまった。六文は十文字に賛同したせいか一発拳を浴びそうになっていた。桜は被害にあわぬ様振り向くと、岩にカメラを設置しようと試行錯誤するりんねが目に入りそちらへ移動する。
「六道くん大丈夫？」
「セルフタイマーで撮影しようとしてるんだが、ここに上手く立たなくてな。 ああ、また倒れる」
体を傾け岩肌に触れそうになるカメラを慌てて手で包み込むりんね。
「そもそもそこじゃ上手く写らないと思うよ」
「だが、班全員が写らなくては駄目だと言われているんだ。 良さそうな岩も他にないから、もうここで良いかと思ったんだ……がっ」
また倒れかけるカメラを支えるのに必死になっているりんねに、先程の騒動から抜け出したらしい六文がやって来て言う。
「僕が撮りますよ」
「でも、身長が足りなくてやっぱり写り微妙になるんじゃないかな」
「あー……そうですね」
うーんと頭を抱えるりんねに、怒りがやっとおさまったらしいれんげが声をかける。
「あっちに人がいるから、あの人に頼めばいいんじゃない」
れんげの指の先には2人の男子が周りをきょろきょろと見回しながら歩く姿があった。
「本当だ。 でも三界の制服じゃないね。 烏野か青葉城西って所の人かな」
「まあいい。 すみませーん」
りんねが大きめに声を出すや否や、その2人組の1人がこちらを向いて走り出し突然叫んだ。
「助けて！」
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あいloveあきら(プロフ) - 流れ星さん» その通りです。永華チャンがでかいだけです。 (2016年4月26日 22時) (
レス) id: 93c1b013ec (このIDを非表示/違反報告)
流れ星 - 菅原くんってそんなに身長大きくないような…と思ったけど、永華さんがデカいだけな気がした。 (2016年4月26日 22時) (レス) id: ff41ad54a4 (このIDを非表示/違反報告)
愛吹(プロフ) - 流れ星さん» 閲覧、コメントありがとうございます！ これから恋愛シーン沢山入れる予定なので私も楽しみです！ これからも見て頂けると嬉しいです！ (2016年4月26日 16時) (レス) id: a491fb7239 (このIDを非表示/違反報告)
あいloveあきら(プロフ) - 流れ星さん» コメントありがとうございます！国れん国いいですよね！！気が合いますね！！やったぁ！！！！！ (2016年4月26日 16時) (レス) id: 93c1b013ec (このIDを非表示/違反報告)
流れ星 - 作品読ませていただいてます！ これはもしやクロスオーバーでの恋愛成立……！？国見くんとれんげちゃんのカップルですか！？ 私、クロスオーバーカップル大好きなので国れん、もしくはれん国おいしいです！！！ありがとうございます！！！！！！！！！！ (2016年4月26日 15時) (レス) id: ff41ad54a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2016年4月13日 19時
