−2−え……私の幼馴染が呪ってたんですか…？【乙骨憂太】

✿ ページ28

「う、嘘ぉ……」と何故か私以上に驚いている憂太に、じとーっと睨むように視線を送る。何でお前が1番驚いてんだ。この展開を望んでたんじゃねーの？？




「両想い……ってこと？」

『たぶん？』

「え、えぇ……もしかして夢？もうそろそろアラームが鳴るのかな…」

『現実に決まってんだろ目ぇ覚ませ』




軽くデコピンを額に食らわせると、「い゛っ！？」と悲鳴を上げて両手で額を押さえている。痛い……現実だ……とか呟いてる憂太に、マジで夢だと思ってたのかと呆れたような視線を向けた。



コホンと軽く咳払いした憂太がこちらを見る。




「…じゃあ改めて言わせてもらうね。

僕は、Aちゃんのことが好きです。今度こそ、絶対に守り抜いてみせる。だから………僕と付き合ってもらえませんか？」

『ごめんなさい』

「あ〜良かっ……………へ？？？？？」

『ごめんなさい』

「なんて？？？？」

『ごめんなさい』

「いや聞こえなかったわけじゃないんだけど！？！？」




「どういうこと！？」と目を見開いて肩を掴んでくる憂太を、まあまあ落ち着けよとなだめる。




「落ち着いていられないよ！！何で！？！？両想いだよね！？」

『両想いだよ？』

「じゃあ付き合って……」

『ごめんなさい』

「4回目！！！」




「もしかしてAちゃん両想いの意味知らないのかな」とか意味不明なことを言い出したので、軽くチョップを入れて思考を強制ストップさせた。私だって両想いの意味くらい知ってますけど？？？




「Aちゃん。僕の好きは恋愛的な意味の好きなんだけど」

『私も恋愛の意味の好きだよ』

「幼馴染じゃなくて？？」

『恋愛だっつってんだろ』




少女漫画に出てくるような好きだっつーの。そう説明しても納得がいかないのか、何度もしつこく聞いてくる憂太につい溜息を吐いた時。



ガタガタ、バキンッと何かが壊れる音がした。

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