−2−え……私の幼馴染が呪ってたんですか…？【乙骨憂太】

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意味が分からず深淵のような瞳を見つめ返すと、ふとあることに気づいた。この瞳……似ている。昔、憂太が里香ちゃんを見ていた時の瞳と同じような…。そこまで思考を巡らせたとき、私は憂太の言いたいことに気がついてしまった。



＿＿＿ああ、本当に見えてなかったんだな。というよりは、見ようとしなかったと言うべきか。1度気づくと、他の言動にも気がついていく。憂太は、ずっと………。




「Aちゃん」

『ホァ！？！？』

「っわ…ビックリした……」




いやそれはこっちのセリフだわ。考えてる間に話しかけんじゃねぇ。



俯きかけていた顔を上げると、ドアップで目に入る憂太の姿が。今までの言動の意味を理解してしまった今となっては、正直目を合わせるのも恥ずかしい。っていうか顔近くないですかね？？



そーっと顔を下げると、不思議そうに顔を近づける憂太。プラマイゼロで距離感が一向に変わりません。なんてこっただよ本当に。



そんな現実逃避はさておき、私は憂太のことをどう思ってるんだろう。里香ちゃんがいるから、とあまり深く考えたことがなかった気がするな。




「…A、里香に遠慮しちゃダメだよ?里香は憂太とAの幸せをずっと願ってるから」




不意に頭に蘇った里香ちゃんの遺言(呪い)。あの時は不幸な道を歩むなとか生き延びろって意味で捉えたけど、今なら分かる。彼女は、いずれこうなることを分かっていて、さり気なく後押ししてくれていたんだろう。…遠慮はするな、かぁ。



ぼんやりと憂太の顔を見つめる。いつもと変わらない顔だ。でも、思い込みとか諸々を取っ払ってじっと見ていると。




『……好き、だなぁ』

「えっ？」

『え？？？』




……………ちょっと待て。今私なんつった？好き？憂太を？？えっ？？？？？(動揺)




「Aちゃん、今……」

『……………誤字です』

「は！？！？」

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