−2−え……私の幼馴染が呪ってたんですか…？【乙骨憂太】

今度こそ ページ22

従弟から突如アポ無し電話がかかってきた数日後。




『あれ恵って少食だったっけ？』

「Aさんの奢りだから遠慮してるんですよそれくらい察してください」

『別にいいって毎回言ってんじゃん。この会話何回目だよ』

「初めてです(目逸らし)」

『何言ってんだお前。分かりやすい嘘つくんじゃねぇ』




私は恵と回転寿司に来ていた。そう、あの逆ナン日和の日に約束したやつである。



あの後、誤解を解くのに1日中奔走したせいか、結局恵との約束を見事にすっぽかした。一緒の任務になった時に謝ったものの、不貞腐れていたのでその日はひたすら機嫌を取りまくったのも良い思い出だよ(遠い目)




「っていうかAさんって毎回どこがいいか聞く割に全然俺の意見聞きませんよね」

『お前の意見がアバウトなのが悪い』

「って言われたから以前焼肉って言った時はラーメン屋に連れてかれたんですけど」

『……………』

「パスタって言った時に中華に連れてかれたこともあるし」

『焼肉もラーメンもパスタも中華も食べ物なんだから同じだろ…！』

「それ世間一般では暴論って言うんですよ」




軽く溜息を吐いた恵が「あれ、」と何かに気づいたように呟いた。




「Aさん、頬に醤油ついてます」

『嘘だろ』




ほらここ、と自分の頬を指差して恵が場所を教えてくれる。それに従って自分の頬を触ると、指に少し醤油がついた。うわマジか。



教えてくれてありがとうとお礼を言おうとすると、何故かムスッとした表情の恵と目が合う。彼は行き場を無くした手を引っ込めると不満そうに私にこう言った。




「Aさんって結構自分から恋愛フラグ折りにいってますよね」

『…………………………』









(悲しい現実に気づいてしまった昼下がり)
(皆様いかがお過ごしでしょうか)

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