OVERII7E (ページ32)

今日:123 hit、昨日:330 hit、合計:208,060 hit

▼ ページ32

_ Sungchan × guleum

広い体育館に制服姿の俺とA。

監督からの「バスケで1on1して！」という要望が出て、俺たちは2人で1on1をすることになった。

『私、絶っ対勝つからね！！』

そう自信満々なAに、「ほお〜ん俺に勝てるかな？」とボールを渡し、Aがオフェンスで俺がディフェンス位置につく。

どう考えても小柄なAの方がアウェイで、Aがゴールに投げ込んだボールを直前でカットし、ぶん取り、カットしてを繰り返し、俺がオフェンス側になっても器用にボールを回すのをAは必死になって追いかけてきた。

『ねえ〜〜〜、うざい』

「ほら、とってみなよAちゃん〜お？とれないの？」

普段から運動神経抜群で、ダンスセンスもあって、非の打ち所がないような彼女が俺の回りで鈍臭くバタバタと動いてるのがおかしくて、あまりにも.....可愛いくて、

つい意地悪してしまう自分が幼稚だな〜と思いつつも、Aに届かないようにボールを高くあげていると、

「...っっ.....！？！？！？」

＿＿ボールを高く上げたままの隙だらけの俺の腰回りにAがぎゅうっと抱きついてきた。

途端にぶわっと広がるAの甘い香りが脳を侵食して、クラクラしそうになる。

信じられない状況に思わず高くあげていたボールはそのまま手をすり抜けるように落ちて、宙に浮いた両手は彼女を抱き締めることも出来ずに、そのまま固まってしまった。

　

(....あーいや、まって、こんなん聞いてないって、、)

カメラがあるのに、抱き付かれた衝撃でまるで思考が回らない。

「な...」

『あは、びっくりした？ㅎㅎㅎㅎ』

顔をあげてニコニコしながら俺を見上げるAに、言いようのない愛おしさと、

＿＿＿ドロドロの独占欲が込み上げてきて、

俺の腰に回された細い腕がすり抜けて離れようとする前に、また掴んで引き寄せて、覆い被さるように抱き締めた。

『わっ....ちょ、..苦し』

「...あ〜〜.....

もうマジでなんだよ、反則技すんな、ここでチューするぞオラ」

『ぎゃ〜〜！！！！たすけてください！！！』

素直に愛を叫べたら、どんなに楽なんだろう。

俺なりの、不器用な愛をどうか受け取って＿＿＿＿

_