OVERII7E (ページ26)

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_Sungchan side

俺達のグループには唯一無二の姫がいる。

ルーキーズ、NCTで活動してやっとデビューが決まった時に
同じメンバーとして女の子が入ることを聞かされた時

正直とんでもないと思った。

男女混合のアイドルグループなんてSMでは聞いた事が無いし、何より技術や体力面でも心配は尽きなかった。

そんな心配を抱えたままの顔合わせ日。

『よろしくお願いします』

俺たちの前で挨拶をしたAは、黙っていれば生きてるか分からないくらい人口物のように整った顔立ちをしていて、その中にあるあどけなさに、不安ばかり募らせているようだった。

本当に大丈夫なのかと、俺たちが憤りを見せる前に.

三日三晩毎日途方もなく続く練習は、誰よりも早く来て誰よりも残り、移動の時間さえも韓国語の勉強を惜しまなかったAに俺たちは少しずつ自分の偏見や固定概念を崩されていくのを感じていた。

何が君をそんなに駆り立てるのだろうか。

「A？そんなに無理しなくていいんじゃないか、全然眠れてないだろ」

そう言うと

『私は...私と、これからファンになってくれるであろう人達のために、誠意をもって毎日と向き合ってるだけですよ』

と儚く笑った。

＿＿＿その笑顔が忘れられなくて。

いつしか見てしまったAが1人で泣いていた事実に、数えきれない程の誹謗中傷の数々を浴びせられていた事を後から知って

あまりにも重すぎる十字架を背負ってしまったんじゃないかと
俺たちが心配をかける前にどんどん前に進んでいく彼女が、

眩しくて、知らないうちに愛おしいと思うようになっていた。

「A、愛してるぞ〜〜」

『なんですかㅎㅎㅎ急に...私も愛してます hh』

「え〜〜まじ好き、今から一緒に走りに行こうか」

『なんで？』

この先も、全力で君のことを愛させて。

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