一つ上の先輩は美人で人誑し

8 五条side ページ11

先輩のお帰りなさいの会をすることになって

俺と先輩は買い出しに行く役割だけど

緊張しすぎて何の会話もできない

先輩めっちゃ話しかけてくれてる

くっそ可愛いんだけどさ

返答できねぇ

A「今日一日私の彼氏になってよ」

ｺﾃﾝと俺を覗く先輩

いつも距離近いんだよ

顔を赤くすると彼女は面白そうに笑う

なんか先輩が可愛いすぎて気づいてなかったけど

『は？彼氏？？』

先輩俺に彼氏になってって言った？

A「うん 彼氏」

先輩の彼氏先輩の彼氏先輩の彼氏先輩の彼氏

頭がショートしそうになる

こんなこと言うってことは先輩彼氏いない？

そんなこと考えていたら手を引かれた

それ本来男がやること

でも手繋げて凄く嬉しい

もう手洗いたくない

電車に乗ると先輩は寝るらしく俺の肩に体を預けてきた

「重かったらどかしていいよ」とのこと

こんなの絶対どかせない

眠る先輩を見る

綺麗な顔から目が離せない

こんなに他人に好意を持ったのは初めてで

自分でもどうしたらいいか分からない

ちゃんとエスコートできるかな

てかまともに会話できるのか

『はぁ』

もう考えるのやめよ

ちょっと先輩を引き寄せたり

先輩の頭に自分の頭をのせたり

そんなくだらないことをしてたら目的の駅に着いた

ﾕｻﾕｻ

気持ちよさそうに寝てたから起こしづらかったけど体を揺らして起こす

A「んん おはよ〜」

先輩はふにゃりと笑った

『早く行こ』

A「うん〜」

先輩の手を引いて駅のホームを出た

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