Σ可愛さ要注意！？俺の…可愛い愛猫【剣城京介】 (ページ38)

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淡雪の天使１６ページ38

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空の空気が、乾いた透明な音を鳴らした

『……剣城くん？』

『__ 美羽先輩…？どうして…』

俺は、驚いた表情をしていた
その場に、微動だせず固まったままだった

家の前で、俺は誰に呼び止められ

後ろを、振り向くと…

そこには

------ 貴女が、居たんだ

『やっぱり、剣城くんだったんだ』

『後ろ姿が、似ていたから… 』

『そうじゃ、ないかな？と思ったの』

優しくニッコリと、微笑む…美羽先輩

この人は……この前まで、
俺の初恋の人で、好きな人だった

__ だが、それは…

俺の一方的な、片思いで
美羽先輩には完璧に

あの、クリスマスの日に…俺はフラれた

--------- コレが、今の俺の現状だ

窓辺から、結露がゆっくりと雫となって

硝子の下に伝わり流れていく
その曇った硝子を手で軽く拭い去る

私は、外の雪景色を見ながら
京介の帰りを、待ちわびていた

『……京介、遅い』

硝子に、おデコを付けながら
コッンと、軽い音を鳴らす

おぼつかない瞳で、灰色の空を見上げた

自然と、指先が自分の唇に触れ確かめる

__ あの時、

京介は…人間ではない私を

『好きとだ』と、言ってくれた

あの真剣な眼差しは、一筋に私を見つめていた

だけど、私は

その答えに、応じられない

やはり、私は__ この世界の人間じゃない

__ だけど、だけど…

やはり、私も…京介が……好き

でも、この気持ち…伝えたいけど
好きって、言葉がむやみに伝えられない

ポタッ…ポタポタ…

『…っ』

私の瞳から、流れる涙は
哀しみの涙の色に染め上げる

私の手に、涙が弾いた

私の視界が、ぼやけて霞む
唇を、震わせ…ギュッと、噛み締めた

『……京介』

小さく京介の名前を呼ぶ
切なさと哀しみが、私を交互に襲う

【私は、けして京介に…好きとは言えない】

何故なら

その言葉を、彼に

……伝えてしまったら

私は、京介の傍から…離れて消えてしまう