Σ可愛さ要注意！？俺の…可愛い愛猫【剣城京介】 (ページ34)

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淡雪の天使１２ページ34

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ある日

『__ あのねぇ、京介』

『私、外に…出てみたい』

__突然、Aは俺に言ってきた

『…外って、A お前…大丈夫なのか？』

『その格好で、出るつもりか？』

俺は、読んでいた雑誌をソファに置き
Aを、まじまじと見た

『__ ダメかな、』

シュンと、するA… 耳を下にさげて
悲しそうな表情をした

ザクッ…

真っ白い粉雪を、踏みしめる音が
夜更けの静けさの中に…溶け込んでいく

夜中だというのに
辺りはさほど、暗くなく

真っ白な雪に覆われ雪景色を作り上げていた

吐く息が、白く濁り出す

誰も踏み付けていない雪道を

二人の足跡が、粉雪の上を…刻んでいった

時刻は、夜中の12時半になろうとしていた
俺は、Aにニットの帽子を被せ

尻尾が隠れるくらいの
大きめなコートを彼女に着させた

『…今の時間なら、誰も外に居ないだろ』

『うん、ねぇ…』

『私、どっから見ても人間に見える？』

『//…あぁ、見えるぞ』

『そう、良かった』

突然の質問に
俺は顏を、少し赤らめ小さく呟いた

Aは、その言葉に安心を覚え
納得した様子だった

最近、少しだが…Aは俺に対し

微笑む様に、なってきた

__ だが、心の底から笑った事がない

まだ、雪道が慣れないせいか
そおっ…と、恐る恐る歩くA

『大丈夫か？A 』

『……結構、歩くの難しいかも』

『__ ほら、手…貸してやるよ』

グイッ
『//えっ…』

俺はクスッと、笑いながら

ぎこちなく歩く彼女の手を携えた

そして、そのまま彼女の手を握り締め

俺のポケットの中にそっと…入れた

今夜も夜空から舞い降りる

天使の羽根が…俺達を優しく包んでいった