『暗闇の堕天使』復讐・雷門編ー剣城京介ー (ページ5)

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005 帝国からの転校生ページ5

*

「静かにしろ、お前ら席に着け！」

「今日は、転校生が来ているからな！」

教師が、ガラッと戸を開け教室に入りながら
騒いでいる生徒達に転校生を紹介した

一人の男子が、面白半分で興味津々に尋ねた

「えっー転校生かよ！？男か女か？」

「やっぱり、女子が良いよなっ♪浜崎」

「だよなぁ～」
「此処にいる女子は期待出来そうにないしな」
ニヤニヤ。

「やだ何なのよ…アレ、超ムカつく」

「…だよねぇ、どうせなら私男子が良いなぁ」

男子と女子の反応を笑いながら
見ていた教師は、転校生に声を掛けた

「__ 皆、気になるみたいだな？」

「おい、入っていいぞ！」

『ガラッ』と

転校生が、教室に入ってきた

だが、先程の穏やかな雰囲気が
一瞬にして、冷たく凍り付く

その転校生を見た途端
クラスの奴等は…皆、釘付けになり捉われる

『…… 』

透き通った白い肌…整った顔立ち
日本人離れした髪色に

誰もが、息を潜め静かに見入っていた

次第にざわめく教室から、生徒達の反応が
様々に聞こえてくる

俺も、クラスの奴等同様に
驚きを、隠し切れないでいた

「…！？」

周りの女子達が、アイツを見て騒ぎ始めた

コソコソ…
「えっ、ちょっと…」

「アレって …帝国…？」

何故なら、その人物は…
------ この学校の、指定の制服を着用して

いなかったからだ

ボソボソ…
「…やだぁ、剣城君といい…何なの？」
「このクラス…」

「シッ！…彼に聞こえるわよ」

「チッ…」

俺は女共を睨み、小さく舌打ちをした

そこに立って居たのは、紛れもなく…

今朝のアイツだった

奴は、ざわめく生徒達を無視し
冷たく無表情で、静かに自己紹介をし始めた

『__ 帝国から来た北條だ…ヨロシク』

だが、奴の眼はギラギラと憎悪を光らせ
今にも、獲物を狙う野獣の様に思えた

「…！？」

" コイツ……俺を見ている "

なんて、冷たい眼をしていやがる

俺の勘が、当たっていれば…

----- 奴は、間違いなくシードだ

教師が教室を見渡し、直ぐに席を確認する

「席が、空いているのは… 」

「あぁ、剣城の隣りが空いているな、」
「あそこに、座ってくれ」

『…はい』

ザワザワザワ…と、再び教室が騒ぎ出す
私は、狭い机と机の間をすり抜け

自席に、静かに座った

「......... 」

隣りの奴は私を見ずずっと前を見つめていた

『…… 』

コイツが、『剣城京介』

---------- 私と、同じシードか…