034 仕組まれた闇３ ページ34
*
俺は、再び壁に寄り掛かり
黙ったまま、腕を組み考えていた
フィフスセクターの仕業なのか？
でも奴等は、そこまでする必要があるのか…？
何の為に…？
これは、フィフスセクターじゃねぇ
多分、仕掛けたのは北條の__
俺は、北條の方を見た
北條の表情が、青褪め強張っていた
やはり、そうか…
私は震える手で、口元を押さえた
『もしかして…お父様が… 』
これは、私への脅かし
私が違うサッカーをしていたから…
私への、見せしめだ
「__ 今頃、気付いたのか？」
「お前、ずっと監視されていたんだぜぇ」
『！？』
剣城は、深い溜息を漏らしながら私を見た
「俺はお前の事を、監視していたわけじゃない」
「監視していたのは、お前の父親の方だ」
「人がせっかく、遠回しに言っていたのに」
「お前、全然気が付かなねぇんだよなぁ…」
「剣城、お前…」
私は、この時初めて剣城の本心を知った
剣城は…私の敵ではなかった
円堂が北條と京介を見ながら、俺に声を掛けてきた
「久しぶりだな…不動」
「__ あぁ、大体今の話しで分かったが…」
「…… 」
音無が無言で、北條の方をチラッと横目で見た
俺は音無の無言の合図で、すぐに察知した
「__ 奴が、動いたのか？」
「…あぁ、うちは思った程 」
「大した怪我じゃないから、良かったが…」
「今の話し聞いていただろ…不動」
「今回の事故の事、何か…似てないか？」
「__ 何が？」
「影山のやり方と…同じだ 」
冷静に喋る円堂
俺はその言葉を聞いた途端、発狂した
「…なっ、馬鹿な！？奴は死んだんだぜぇ！」
「そんなのありえねーだろ！？」
「だが、事実似ている」
俺は、髪をかきあげ冷静に考えた
「いや…待てよ、北條の父親は確か…」
「影山の側近だった筈だ… 」
「__ だとしたら、線と点が結ぶ」
「北條は、異常に雷門に対して」
「潰す事に、執着しすぎる」
「でも、何で…事故は関係ねぇだろ？」
「お前達には…」
「俺達じゃない 」
「多分、北條への見せしめだろ」
「北條は雷門に来て、プレースタイルが」
「フィフスセクターのモノじゃ…なくなっていた」
「__って事は、北條は少し変わったのか？」
「あぁ、多分…その子供が北條を変えたんだろな」
「確かに、前と今ではかなり、違うな奴は…」
「__そうか、北條は帝国にいるより」
「雷門の方が、合っているかもな…」
「このまま、流れが変わるといいんだが」
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作者名：剣城 レオナ
| 作者ホームページ：http://id43.fm-p.jp/414/REONA531
作成日時：2011年10月9日 16時
