『暗闇の堕天使』復讐・雷門編ー剣城京介ー (ページ3)

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003 帝国生徒ページ3

*

「ありがとうお兄ちゃん！」

母「祐樹！良かった無事で！」

突然子供の母親らしき人が子供に近寄り
心配した顔で子供を抱き締めた

「ママーお兄ちゃんが助けてくれたの！」

母「助けて下さって有難うございます」

「本当に有難う！」

「ありがとう、お兄ちゃんバイバイ！」ニコ

『…… 』

何事も無かった様に、その他校生は
無言でその場所から立ち去ろうとした

俺は、慌てて他校生を呼び止めた

「あっ…待って！キミ、腕の所に」
「怪我しているよ！？」

「俺の学校、直ぐそこだから手当てするよ」

「俺、松風天馬！雷門中なんだ」

『…！？』

--------- コイツが……雷門中の松風天馬

俺は、松風達から遠ざかり
物陰から奴らを見ていた

「__ 今の技…アイツ」

「一瞬で、凄い瞬発力だった」

ー雷門中学ー

俺達は正門を通り歩いていると
目の前に、円堂監督が現れた

俺は、透かさず挨拶をした

「おはようございます！円堂監督」

「おっ！おはよ、何だ？天馬珍しいな」
「お前が遅れるなんて、どうした！？」

相変わらず元気良くニッカ！とする円堂監督

「監督、この人怪我しているので」
「保健室に連れて行きたいんですが… 」

戸惑っている俺を見兼ねて
円堂監督が、気を利かせ声を掛けてきてくれた

「じゃ、俺が連れててやる」
「お前は、早く教室に行け」

「今なら、まだ間に合うぞ？天馬」

「ありがとうございます円堂監督！」
「じゃ、俺行きますね」

「後、ヨロシクお願いします！」

そう俺に言って、天馬は急いで教室に向かった
俺はそこに居た少年に声を掛けた

先程から、一言も喋らない少年

「__どうしたんだ？その怪我大丈夫か？」

『…… 』

俺の問い掛けにも、無表情で無言のままだ

俺は先程から、少し気になっていた
少年から、漂うオーラが陰だったからだ

この少年、もしかして…

-------- アノ帝国の生徒か？

「お前、その制服…帝国学園か？」

冷たい眼をした少年は無言で俺を見ていた
鋭い野獣の眼の様に、ギラギラと光り

まるで、俺を憎悪した眼付きで
一瞬、鋭く刺した

ゾクッ

「！？」

__何だ？…今、一瞬

奴から殺気立ったモノが……感じられた！？

色白で整った顔付きを崩さず
無表情で奴は、薄い唇を小さく動かした

その声は……冷酷に冷たく静かに俺に発した

『 __ 理事長室は、何処だ』

「もしかして、お前は… 」