『暗闇の堕天使』復讐・雷門編ー剣城京介ー (ページ11)

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011 帝国の総帥鬼道ページ11

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ー雷門中ー

「今日の練習はこれで終わりだ！」

「お前ら、気を付けて帰れよ！」

元気の良い掛け声が、グランドに駆け巡る
勢揃いした生徒達が、一斉に監督に挨拶をした

『有難うございました！お疲れ様でした！』

ニカッと、笑う懐かし笑顔はあの円堂だった

最後の生徒達を見送り音無と円堂は
夕暮れに染まるグランドに背を向けた時だった

___校門の前で、一台の外車が止まっていた

バタン！

車から降りて来た人物は見覚えのある奴だった

「久しぶりだな、__円堂、春奈...」

特徴のある長いドレッドヘア…

今は、ゴグールではなくなったが
相変わらず、グラサンを掛けたその奥は

紅い眼の心眼を研ぎ澄ませていた

「__ 鬼道か」

「兄さん！？どうして…」

俺の後ろで、動揺を隠し切れない音無に対し
少し、懐かしそうに学校を見上げる鬼道…

「フッ、10年ぶりか…」
「雷門は、変わってないな」

「最近、雷門の監督に円堂が就任したと」
「聞いていたが…本当だったのか」

現実に引き戻った鬼道は、俺に問い掛けてきた

「__ あぁ、久遠監督から」
「俺が、雷門の監督を引き継いだ」

「鬼道、イタリアでプレイしていたんじゃ…」

俺の言葉を、途中で掻き消すかの様に
鬼道は、強引に言葉を進めてきた

「今日来たのは、帝国の総帥として来た」
「うちの生徒が雷門に転校して来たはずだ」

「フィフスセクターの指示で__ 」

「雷門を、潰せという指示でな… 」

ニヤリ…と、黒笑いをする鬼道

グラサンの奥に隠れた紅い眼を鋭く光らせた