倫理観_道徳観_損得勘定【姫歌さんとコラボ】 ページ41
◇
「あの……えっと……太宰さん?」
「僕もAだからね。まぁ男女で同名なんて珍しくて経験が無いから、苗字で呼ぶけど平気かな、恩田ちゃん?」
「ちゃん……?あ、はい」
二人はあの後
恩田は太宰をそっと見据えると、兄弟ってよく似るなぁ、だって二人ともかっこいいもんなと独り合点する。
「治と似てると思った?でも、治は僕を毛嫌いしてるから気をつけてね」
「あ、すみません」
「よろしい」
高度な心理戦の中に身を置いている太宰は、恩田を無知すぎやしないか?と心配になる。ここは作品の質や所謂『作者』の脳の作りの違いであり、恩田に非はない。
兎に角、太宰Aの頭が良すぎるだけである。主に、『作者』含め。
却説。
恩田によってぼとぼと放り込まれた角砂糖の行方を見守りながら、太宰は治あたり嫌いそうだな、と笑いながらも少しの思いを馳せていた。
チリンと高い鐘の音。
ドアベルが音を立てたということは誰かが入ったということに他ならず、そしてそれが指すのは誰が入ってきたかという疑問だ。疑問の解消に必要なことはなんでしょう。
簡単だ。そちらを見ればいい。
__そこには、太宰治が居た。
「兄さん?」
太宰治は、にこやかにそう云った。
◇
「兄さん」ととても好青年らしく話す青年を、太宰は治と呼んだ試しがない。あれはなんだろう。今までのはツンデレで、現在はデレているのだろうか。
思考の停止を招いたそれを断ち切り、太宰は一言、弟に苦言を呈す。
「一寸気持ち悪いかな」
「酷いなぁ、兄さん」
きっとこれはAが望んだものだろう。兄弟仲良く。全てが円満に。有り得ないものだ。だが夢だからこそ出来る。
(詰まらないけど、まぁ悪くないかな)
そう思えてしまう辺りで、太宰の体が発光する。治も恩田も驚く様子はなく、ただ淡々とその光景を羨望していた。
__恩田Aとは何だったんだろう。
__恩田と治は如何いう関係なのだろう。
そんなことを思った。
きっと違う世界の住人だ、もう会うこともないとタカをくくっていた。
話の種くらいにはなるだろう、と思った。
ただ純粋無垢かつ愚かな恩田Aに祝福を願ってしまった。
□□□
なんか二個も書きました。これを構成ガン無視といいます。ごめんなさい。
過去、過去過去過去過去過去過去。濁流?→←惨め生真面目けじめ。
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ふうゆず - 泣いた (2019年5月4日 5時) (レス) id: 77992ccb5c (このIDを非表示/違反報告)
江羅古九 - 珍しいストーリーで面白かったです! (2019年3月27日 12時) (レス) id: 0bf8db909c (このIDを非表示/違反報告)
きの - 下のゆきさんという人とは別人です (2019年3月10日 4時) (レス) id: 6cf2837f77 (このIDを非表示/違反報告)
きの - 完結おめでとうございます オチですがなんだかいろんなルートがありますが個人的には谷崎さんとかがいいかなと思います 一番多いのは太宰さんルートみたいですがなんかいやだな 太宰さんはずっと夢主ちゃんと友達のままでいた方がいいと思います (2019年3月10日 4時) (レス) id: 6cf2837f77 (このIDを非表示/違反報告)
輝星奏 夢歌♪(プロフ) - 初めまして、完結おめでとうございます!大好きです!←(唐突な告白w)夢主に同調しすぎて最後は特に泣きっぱなしでした。心にずっと残る素敵な作品、ありがとうございました。私は太宰さんルート見てみたいです。これからも頑張って下さい! (2019年2月24日 21時) (レス) id: cb7767f193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2019年2月3日 13時