職業♡彼氏、実は歌い手-skt-

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優「俺、優っていうねん」

そう言った彼は、あきらかに坂田さんだった。


もう…どうしよう
坂田さんだと確認を取るのが怖い。

この状況はまずい気しかしないが、推しに会えたことを喜んでしまう自分がいる。

このまま言わなければ、バレないのでは？
と、心の中の悪い自分が言う。
　


優「優って呼んでな？俺もAって呼ぶから」

『優くん？』

優「そや、…あと、敬語禁止！」


は!?
それはやばいって…推しだし。

『だ、ダメですよ〜…』

優『え〜俺ら今日1日カレカノやのに〜？』


「えぇやぁん」なんて言われて断われなかった私

そんな顔して言われたら…ねぇ？


けっきょくモヤモヤする気持ちを抑えて、坂田さんには黙っていることにした。



優「メールでも言ったんやけど、これされたらヤダ！みたいなこと、ある？」


『ありません…って言いたいところなんですけど、キスよりハードル高いのはダメです。』

？

なんか坂田さん不貞腐れてるんだけど、かわいい…


優「もう！敬語禁止って言ったやーん…！」

『…あ』


優「次間違えたら、何しよっかな〜ﾆﾔｯ」


その笑い怖すぎん？
何されるんだろう…


優「キスはOKなんやね」


まぁ…一応？
って相手坂田さんじゃん！

無理かもっ！
ってかダメじゃん！



＿＿＿
＿＿＿＿＿＿


優「そんじゃ、いこか？」

『うん』


そうして向かった先は少し大きめのマンションだった。

まさか…坂田さんの家じゃないよね？
って思っていたら、案の定違った

…というか、なんか察されて説明してくれた。



優「ここはレンタル彼氏用の家やねん。俺みたいに家中心でやってたりすると、自分用の家がもらえるんよ。」

「レンタル彼氏やってる時だけやけど」と坂田さんがつけたして言った。



『お、おじゃましま〜す…』

優「…緊張してるん？」

　
いや、会ってからずっと緊張してるんですけどね？
言えない…

坂田さんは緊張とかしないのかな…？


優「Aー？」

『ん？っ、』

肩を軽くトントンってされて坂田さんの方を向いたら、人差し指でそのままほっぺをぷにってされた…

『……//』

ど、どこで覚えたんですかそんなかわいいこと//


優「んふふ、照れてるw？」

『…照れてないです』

優「もしかしてツンデレ入ってるん？…かわいー」



ツンデレっていうより、相手が坂田さんだからなんだけど…


自分でもわかるくらい体温が上がった
顔が熱い、




今日1日大丈夫かな、私

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