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頭をフル回転させても、言葉が出なくて。
………沈黙を破ってくれたのは、慧だった。
慧「大ちゃんが、何があっても涼介から離れないでいてくれたら、それでいい。もちろん俺たちもね。」
「今はそれだけでいいから……話すのはもう少し待ってほしい。」
いつにない真剣な顔で、大ちゃんを見つめる慧。
大貴「……わかった。でも、すでに心の準備はできてるから。何を言われても…子供たちを守るって決めてるからさ。」
『ごめんね……信用してないわけじゃないから、』
大貴「わかってるよ、大丈夫。」
「俺ポジティブに生きてるから」と大ちゃんが笑って。
徐々に、凍っていた空気が溶けだした。
大貴「んー、涼介のとこ行こうかな。今なら寝れそう……」
慧「あんなかわいい子と添い寝できる機会なんてないぞ?早く行ってきなよ」
『ふはっ、変な言い方すんなよー』
欠伸をしながら出ていった大ちゃん。
バタンとドアが閉じた音を聞いて、ゆっくりと力が抜ける。
『慧……ありがとね、助かった。』
慧「んーん、今のは大ちゃんのおかげだよ。」
さっきは、大ちゃんがわかってくれた。
……でも、今後そういうわけにはいかない。
『いつかは、話さなきゃね。』
慧「そうだね……ふふ、思い出したくないけど、」
無理して笑う慧が、昔の姿と重なって。
思わず、震える手で抱きしめた。
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Rio(プロフ) - お話大好きです!続き楽しみにしてます!! (2023年1月2日 15時) (レス) @page26 id: 9d6c92ab72 (このIDを非表示/違反報告)
めいめい(プロフ) - 楽しく読ませて貰ってます!続きが見たいです! (2022年7月8日 12時) (レス) @page26 id: 3da430cefd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いのきんぐ | 作成日時:2021年8月29日 22時