十四粒 ページ16
乱「あっ、いた！Aちゃ〜ん！」
うぐ兄様達の言葉を思い返していた時、不意に背後から声をかけられた。
あの子は……乱さんだったっけ。
『何？』
乱「ふふっ、ちょっと来て！」
『えっ？あ、ちょっと……』
乱さんに引っ張られるがままについていくと、辿り着いたのは粟田口の部屋。
そこには沢山の粟田口派の人達が部屋の中で寛いでいた。
乱「ささっ、座って座って！
あ、お供さんはこっちね！」
骸「え〜、何するの？」
乱「Aちゃんの髪、とっても綺麗だから、折角だし可愛くしたいなって！」
骸「あー、成る程ね。
はいはーい。」
『えっ……骸…』
骸が首から下りると、乱さんはそそくさと私の髪をいじり始めた。
何となく逃げ道を失ったので、私は仕方なくされるがままに大人しくしていた。
乱「ねぇ、Aちゃん。
Aちゃんはさ、此処の主さんをどう思ってる？」
乱さんは唐突にそう聞いてきた。
どう思ってる……か…。
骸が、私を膝の上からじっと見つめる。
『………分からない。
でも、暖かい人だなって思った。』
乱「暖かい人？」
『そう。今まではずっと汚れた霊力しか見てこなかったから。
貴方達もそう。
こんなに綺麗な姿は初めて見た。』
乱「？？？」
私は楽しそうに遊ぶ皆をじっと見た。
私が今まで仕事で行ってきた本丸の皆は傷だらけで、唯一怪我をしていない人といったら、顔立ちの良い太刀とか、レアと言われる太刀の人だけ。
『………』
乱「Aちゃん？」
『！、何でもない。
………できた？』
乱「うん！
じゃーん！どう？」
鏡を見ると、長い髪が左右で緩く結われている僕が写っていた。
乱さん曰く、これは「みつあみ」という結い方らしい。
乱「うーん！やっぱり似合う〜！」
一「乱にA殿？
一体何をしているんだい？」
乱「見ていち兄！
Aちゃんの髪結ったの！
可愛いでしょ？」
一「ふふ、そうだね。
似合っておりますぞ、A殿。」
秋「わぁ〜！綺麗です！」
薬「本当だな。似合ってるぜ。」
鯰「おっ、俺達も見ようぜ兄弟！」
骨「兄弟、分かったから服を引っ張らないでくれ。」
次々に人が寄ってきて、私はすっかり囲まれてしまった。
でも、皆の顔を見てると、不思議と嫌な感じはしなかった。
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紅キ霧雨 - 騎月ナイトさん» 初めまして！読んでいただきありがとうございます！仰る通り、地獄少女ネタを混ぜております！ 亀更新ですが、今後も宜しくお願いします！ (2018年5月10日 5時) (
レス) id: 087b770101 (このIDを非表示/違反報告)
騎月ナイト(プロフ) - こんばんわ。 作品読ませてもらいました、此れって地獄少女混じってますよね？ 続き楽しみです (2018年5月10日 0時) (レス) id: f12f4fb556 (このIDを非表示/違反報告)
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