五 黒蜥蜴 ページ6
「矢張りポートマフィアだっ…!!!早く殺 してくれっ……!」
追っ手から隠れる為に路地に入った…違う道を逃げなかったのか私達は正に同じ穴の狢だった…
『殺す事は出来ない…出来るのは護衛だけ。』
「絶対俺を追ってきたんだぁ…っ!!!そうに決まってる…!!殺 せぇ!!」
大声の所為か気付かれた様だ____…追ってきたのは最悪の相手。
今出来るのは依頼人を持ち出して逃げる…それか此処で引き受ける
『…黒蜥蜴…っ!…おい此処から逃げれるか…?』
駄目だ…依頼人は足がすくんで動けない…
「__白い渡鴉…残念ながら此処で死んで貰います…」
芥川くんは居ない…不幸中の幸いだな、
銃を向けられても思考は鈍らず正常に動作する。
『此処で出来る最適解は…』
「アンタが元ポートマフィアのA…報告書でしか見なかったぜ…」
『私を知っているのなら銃ごときで殺 せると思いですか?』
「これは失礼A嬢…」
あっ…これだぁ…!!!!!!!!!
『あーっ!そこに輝子さんが____っ!!!!』
百年に一度出るか出ないか位の大声で叫んだ…
「「えっ__っ!」」
『隙有り___っ「落椿」』
ヒラリと私は躱し、依頼人を抱え、静かで血に塗れた裏路地からそそくさと出た。
『此処から右に行ったら武装探偵社に行ける、』
「…っでも『…此処より何倍も安全だ』」
『さて…異能力_暁月…汚れちまつた悲しみに……』
私は静かに軍刀を取り出した。
「マフィアを抜けてもやる事は変わらないな…」
立原くんはそう小さく呟いた。
『御託は良い…こっちとしても依頼は守らないと行けないからね…殺 しはし無い』
「手前…っ!」
『私の情報網は無限大さ…猟犬なら尚更ね…立原道造?』
拳を振るうと即座に下にめり込んだ…
私は起き上がろうとするとまるで誰かに拳を引き摺られている様に起き上がれなかった。
重力操作_そう呟くと即座に回し蹴りをし、周囲を一蹴した
『後二時間か…』
「羅生門ッ___!!」
そのか細い声で私の腹から彼岸花の様な紅い血飛沫が舞った
内蔵の一部が吹き出し、床に打ち付けられている。
ものの数分で理解出来た。
『黒蜥蜴…君も…居たか…』
「……すまぬな…首領の名で参上した。」
後二時間…それだけだ…それだけなのに私は____。
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作者名:黎明 | 作成日時:2023年9月22日 14時