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三十八 狼煙 ページ37

『どうしようかなぁ…』


「どうしたの?A」


心配する様に迷は私の顔を覗き込む…顔良いな彼奴


『…全部知っているのに、言わないのは迷は酷いと思う?』


少し考える間も無くすぐに答えが出た。


「滅多に明かされないのが真実ってもの…別に真実が貴重な訳じゃないよ、

真実は残酷な事も嬉しい事も詰まっているから。」



優しい人は何方も選ぶよ。と迷は告げた。





『そっか…て、何か迷沈んだ?』



「あ、そうそう私実体見えてきてるんだよね。」



『…は、!?』



ピンポーン…と、玄関の呼び鈴が鳴り、

扉を覗くとそこには忌まわしい奴(太宰治)が居た。


「やあ!『いや、行かないよ?』…ちぇ」


『…引っ張るな』


「…じゃあ引っ張らなーい」『手を握るのも止めろっ…!!』


多分、今の顔は顔から火が出る様に真っ赤だったと思う。


「…照れてる?」『…離せ







「…これがQの監 禁施設か。」


突 突如光が現れ、銃を四方八方から向けられる。


『…ったく、探偵社も甘く見られたものだね。』


「こんばんは、うちの作戦参謀は敵の行動予測が得意なもので」


「そりゃ、罠か。」


『その作戦を今すぐ練り直した方が良いよ。



何故、敵が何も準備してないと思ったの?』



周りにある岩や木が見るうちに変形し、敵の手足を拘束した。



残りの敵は"何か"に押し潰された様に倒れた。


『久しぶり、中也』


「…困ったな、だから朝からやる気が出なかったんだよねぇ〜…」


そりゃそうか〜…敵対組織と手を組むなんて普通考えないし。


正に反撃の狼煙だね。


「Aー!」『っいた…まっ、ちょっ…痛、たん…ま』


抱き締めると云う名の絞め技を食らった…嬉しいんだけどね、?







『「はぁ…」』


「全く…ここ数年で最悪の日だよ」

「おい太宰、ペトリュスって知ってるか?

「目玉が飛び出る程高い葡萄酒…」

手前が組織から抜けた夜、俺はあれの八十九年物を開けて祝った…そんぐらい手前にはうんざりしてたんだ。」


あれ…八十九年物って鬼やばなのでは?



「私もあの日…中也の車に爆弾仕掛けたなー」『同じく』


「…あれ手前らの仕業かぁ…!?」


「あー…気に食わねぇ」「私も中也の全てが嫌いだ。」


『一夜限りの復活でそんなピリピリするかねぇ…』


…お前ら本当は仲良いだろ。

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作者名:黎明 | 作成日時:2023年9月22日 14時

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