三十 間合い※イラスト有 ページ31
診察室の中…最大限の声でお辞儀をする。
何故ならこの前…
「両手を上げて武器を捨てろ、此処は包囲されている。」
私は軍刀を仕舞い…拘束をすると
「詰めが甘いんだよっ！」
やばっ…"見抜かれてた。
私の異能力も、刀術も、体術も、
間合いを詰められると反応が遅れ、対応が出来ない。
社長の様な抜刀は教えられてない…
教えられたのは最低限の刀術だけ。
そこから自分で奇跡的に編み出し、奇跡的相手に当てはまっていただけ。
「A！」
『ぐっ…この愚者め！』
さっさと距離を取り、蹴りを入れた。
『ばか！』『あほ！』『まぬけ！』『たこ！』
蹴りを入れ続けていたら国木田さんに止められた。
その話をすると太宰さんは笑い過ぎてのたうち回って居た。
「君経験を活かしてもっと悪口の精度高くしなよっ…！」
私より怒らないで紅葉さん
刺す、見たいな顔で紅葉さんも青筋立てて夜叉構えてるよ。
『…後ろ、』
「ま、後輩のお願いだ…承りたいところだけど…後ででもいいかい？」
『はい。』
それに猟犬、天人五衰を相手にして生半可な身体で戦える筈無い。
社長がとある番地に社員一同移行し、所謂異能戦争に備えるらしい。
戦争なんてプライドの比べ合い、お互いに損しかない。
外へ出ると空から溢れ落ちた雨が私の足元を濡らした。
『んべ…じゃあ行こっか。』
街中を見ているとギルドの下っ端らしきものが武装探偵社を見張っていた。
中には紅葉さんだけで、他は居ない。
「危なかったですね…」『相手が死 ななくて良かったね、』
本当に感覚狂う、相手の方を心配するって探偵社入る前思い付かなかったよ。
組合から真っ向面に戦争を仕掛けたら数で押されるだけ。
正に多勢に無勢だ。人員は組合に劣っている、資金力もマフィアの方が上だ。
異能力、身体能力、頭脳は抜き出て釣り合いが良い。
それで人員を旧晩香堂に移行し、防衛戦に持ち込む。
攻撃側、守備側に別れ、奇襲戦法で姑息に抗う。
守備側の要は与謝野さん、賢治くん。
賢治くんは打撃は効かず、与謝野さんがいる限り探偵社に死は無い。
守勢_福沢_与謝野_賢治_乱歩
攻勢「甲」_谷崎_国木田_A
攻勢「乙」_太宰_敦
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作者名：黎明 | 作成日時：2023年9月22日 14時
