二十七 本当 ページ28
「おい!朝刊を見たか!?」「ニュースでもやっているよ…」
《七階建ての建物が一夜にして"消滅"してしまいました、一部情報筋では消滅した建物には"ポートマフィア"のフロント企業も入っており____》
探偵社が勝つ…そこに変更は無い。
残念だけど____これから起きる事は先を見据えてやらないと
点と点で繋がっている展開が変わってしまうかもしれ無い。
まるで…BEASTの様に。
「伝言とはこれか…「彼らを送って出た賢治くんも、矢張り寮には居ませんでした。」」
賢治くんが何時も持っている麦わら帽子を谷崎さんは抱え、
手が少し震えている…当たり前だ、相手は正体が霧に包まれた様な相手、下手に出れば死にに往くだけ。
「谷崎…これ以上単独で動くな、敦と組んで賢治を探せ…
太宰とAは俺と一緒に来い。
社長会議だ敦どんな異能を持っているのか分からん、敵と接触しても戦わずに逃げろ。」
「はい。」
「A…異能力の全てを教えてくれるか?」
私の異能…最近"違う"と思って来た。
自分の異能はきっと、きっと合っている。
『私の異能は…暁月_写真に写った異能力者の異能を模倣する事が出来ます。』
『でも、最近分からないんです、与謝野さんの異能力が使えなかったり、本当に"異能"が私の異能力か…分からない。』
私の異能は写真機が有るからこそ…扱える。
写真機は紙から突然現れた。
なら私の異能力は"紙から取り出す"異能。
明らかに矛盾しているのだ。
取り出せるのは異能力だけ…他の物は取り出せない。
『社長なら分かる筈です…教えて下さい。』
私の…本当の異能力を。
「Aの本当の異能は____。」
社長が声明した私の異能。
『有難う御座います、』
発信機が突如として部屋の中を騒ぐ…その発信機は。
鏡花ちゃんの携帯に埋め込まれた発信機。
「おい、A、賢治行くぞ」
上唇を軽く噛み締めた…皮肉なものだね。
真逆…異能を知る為には親の墓を掘り起こす様な真似をしなきゃなんて。
「皆さん、只今戻りました。」『賢治くーん"っ!』
「敦、早速ですまないが依頼だ。それとA、ギルドの団員を洗えるか?」
『はい。』「はい!」
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作者名:黎明 | 作成日時:2023年9月22日 14時