二 素敵帽子低身長マフィア ページ3
中side
俺は一人の子供さえ守れない…マフィア失格…人として最悪だ。
まだ戻れるまだ幼いすら気にかけず、自分の事ばっかだった。
下唇を軽く噛み、悔しさを喉に溜めた。
あの不安そうな優しい声をもう二度と聞くことは出来ない。
「最期くらい…さようならを云っとけば…」
彼女は何故死ななければならなかったのか…足枷のように纏わりついてくる。
マフィア内に流れている音楽さえも雑音に聞こえてきた。
『だーれだ?』
細い指で俺の目を塞ぐ。
ずっと待ちわびた声。
もう聞くことの無い声。
その声は昔より大人びていた。
「Aっ…死 んだ筈じゃ…?」
手が退かされた瞬間俺は振り向いた。
『私は…』
「Aっ…!」
『のわ"っ…』
急に抱きつかれた。力強い…強…骨逝くってっ!
『い"た"た…荷物を回収しに来ただけです…くれぐれも内密にして下さい…』
中也は泣きじゃくった子供の様だった。
『…軍帽か…』
焼け焦げた見た目の軍帽を胸に当てた
『…もう……私に今の過去は要らない…』
私はゆっくり扉を閉めた______________。
何時までも記憶は閉まっておくもの…私は誰よりも強く確信している。
『…最後に中也の車爆破しとこ』
『太宰さん…行きましょう』
「社長には話を通している…」
プルルル…プルルル…
「A今すぐ行くよ…探偵社に爆弾魔が居る…」
憔悴した様な表情で彼は告げた。
どうやら緊急事態の様だ…
『はい。』
商店街の中私は手馴れた足踏みで彼を引っ張り走った。
『此処から武装探偵社はどっちですか…!?「こっから右手側にあるよっ…!」』
一人見慣れた黒衣の男が居たが気にしてられない。
国side
「武装探偵社めっ!これで武装探偵社は終わりだ!!」
「た、助けてくれ…」
慣れない表情を浮かべ、彼は此方の扉側向いて睨み付けた。
その後吃驚した表情を浮かべた。
最早
機嫌の悪そうな与謝野さん
縛られているビクビクしている谷崎さんが居た。
国木田さんは"貴様っ…少女さえも誑かしたのか…?"と云いたげだ。
横を見ると太宰さんが私をジッと見ている…
「…A行けるかい?」
『うん』
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作者名:黎明 | 作成日時:2023年9月22日 14時