視線【納棺師】 ページ1
夢主side
視線を感じる。
最近荘園に戻ってくるとそうだ。そこまで遠くない距離からの視線。誰なのかは分からない。
私を監視することに意味などない気もするが。
そんなことを考えながら廊下を歩く。歩いていると誰かにぶつかり倒れ込んでしまう。
「っあ、ごめんなさい…」
「っ、なんだAか…こっちこそごめんな！」
ぶつかったのはナワーブだった。彼の方には怪我は無さそうだ。
「A！膝擦りむいてるぞ！」
「え？」
確かに、膝の辺から血が滲んでいる。
「このくらい大丈夫だよ」
「駄目だろ、ちゃんと手当しないと。エミリーの所に行くぞ」
「本当に大丈夫だよ」
こういう時本当にナワーブは過保護だ。どうやって切り抜けようかなんて悩んでいると
「わっ！」
「じっとしてろよ」
抱き抱えられて運ばれる。体が地味に密着していて少し恥ずかしい。
「重いでしょ、下ろして」
「重くない、じっとしてろ」
下ろすつもりは無いようだ。仕方なくじっとしている。医務室の前でやっと下ろしてくれた。
「エミリーいないみたいだな」
「本当だ、どこ行っちゃったんだろう」
仕方ないので治療器具少し借りる。ここまでする必要はあるのだろうか…？
大人しく手当を受けているとまた視線を感じる。辺りを見てみても誰も見当たらない。
「どうした？」
「何でもないよ」
少し経つと見られている感じが無くなる。そのすぐ後に手当が終わった。部屋へ向かって二人並んで歩く。
「ありがとう、ナワーブ」
「いいんだよ、俺が原因みたいなもんだしな」
「そんなことないよ、私がよそ見してたからだし」
そんなことを話しながら部屋の前に着く。
「なあ、A」
「ん？なに？」
「あのさ、困ったことあったら頼ってくれよ」
「…うん、分かった」
「じゃあ、また明日」
部屋に入りベッドに倒れ込む。彼に相談するべきだろうか？…やめておこう、何が起こるか分からない。早く視線の主を突き止めなければ。
納棺師side
彼女がナワーブから離れたのを見て少しほっとする。本当にあの男は本当に油断ならない。口下手な僕は彼女を遠くから見つめる事しか出来ない。出来れば彼女には僕以外の生きている人間とは話さないで欲しいのだが。
彼女が死，体だったらと思う。そうだったら彼女の傍に気兼ねなくいれるのに。いっそ本当にそうしてしまおうか。彼女を狙う人は多い。そうしてしまうのもいいかもしれない。
そして明日も明後日も、彼女の事を見つめ続ける。
恐ろしく長い…納棺師くん出番少ない…
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ティアラ(プロフ) - 続き気になります！無理をせず頑張って下さい！ (2020年1月25日 2時) (
レス) id: 8ab50052d8 (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - ご指摘ありがとうございます。修正させていただきました。気づいていなかったのでありがたいです…。今後ミスがないように気をつけます…！ (2019年10月19日 23時) (レス) id: 80b29a0df2 (このIDを非表示/違反報告)
空 - カヴァンさんではなくカヴィンさんではないでしょうか？ (2019年10月19日 22時) (レス) id: e07e09f1ac (このIDを非表示/違反報告)
玲(プロフ) - コメントありがとうございます！返信遅くなってすいません…頑張って続き書きます！←復讐者と道化師ですね！遅くなるかもしれませんが頑張ります！ (2019年8月24日 17時) (レス) id: 80b29a0df2 (このIDを非表示/違反報告)
海老 - 初コメ失礼します。魔トカゲさんめちゃくちゃ素敵です！続き楽しみにしてます！あと復讐者と道化師も見てみたいなと思ってます…。お願いします！ (2019年8月22日 10時) (レス) id: 4f362d6105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玲 | 作成日時：2019年7月4日 22時
