あと一つ ページ8
――人の声など届かない。
「っふ…ぁ」
「主はまだ少女だった。だから、遠くから慈しむように見つめていたというに…」
耳たぶを甘く噛まれ、全身に痺れるような感覚が走った。
「そうしたら、本丸から消えているとはなあ…」
ぬるり、とした感覚が耳の中に入ってくる。
「ぅあ…み…かづき…ゆるし…」
必死に抑える声も、三日月にとっては煽りにしかならないようだった。
その唇がうなじから鎖骨にかけてつぅーと動く。
「ひぃあっ！たす…け…！」
「案ずるな。俺がきっと、お前を惑わしたあの男を殺す故」
私の潤んだ瞳から流れ落ちた涙を、舌で掬いとる。
もう、私の心は何も求めていなかった。
誰も助けにこない、三日月と私だけの空間。
抜け出すことの出来ない、牢獄。
乱されていく、服。
肌に咲いていく赤い華。
…なにも、思い出せない…。
静かに瞳を閉じる。
あとは深い闇へと堕ちていくだけだった。
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ЯeI(プロフ) - 紗椰さん» ありがとうございます(＊^^)続編も更新遅めですがよろしくお願いします(笑) (2018年3月24日 12時) (
レス) id: 916ce16a17 (このIDを非表示/違反報告)
紗椰 - 少しこわっかったでもよかった (2018年3月15日 21時) (レス) id: f8c5bd1ea3 (このIDを非表示/違反報告)
ЯeI(プロフ) - Myaさん» ありがとうございます…！そう言って頂けると本当に頑張れます…。今はまだ構想を練っているのですが、なるべく早めに更新できるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします(*´`) (2018年2月13日 20時) (レス) id: 5bb306ae0b (このIDを非表示/違反報告)
Mya(プロフ) - コメント失礼します、この作品大好きです！！！！ 独占欲丸出しな三日月宗近大好きな人種なので控えめに言って最高中の最高でした…(？) 是非是非スピンオフも見てみたいです〜〜！！ 更新大変だとは思いますが、頑張って下さい！ 新作出たら追っかけます！ (2018年2月13日 20時) (レス) id: 9ec455dfc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ЯeI | 作成日時：2018年2月6日 21時
