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ユンギが何かを隠してる。
そのことを知ったのは、彼が死んだ後だった。
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『ジンっ！いいから教えてよ！あの時何を言ったの！？ねえ、ねえってば！』
「ごめん、A…ごめん…！」
どんなにジンを問い詰めても、ただ謝るだけのジン。
それは彼が何も言わないと固く決意しているのを表していた。
鍵となるのは何？
音楽室？
いいや、違う。
屋上？
いいや、違う。
全て調べた。
自分が誇った頭脳を使って、考えに考えた。
それなのになにも思い浮かばない。
《馬鹿だな、お前。頭いいくせに硬いんだよ》
その時思いだす彼の声。
《考え方を逆にしてみると、解ける謎もある。これが最大のヒント》
考え方を逆に………。
彼が死んだのは彼の意思？ジンの意思？
その発想を逆にするのならば…
鍵となるのは、私？
心臓の音が速くなる。
時計の針が逆回りをして遡る。
遡った先は―――
*_*_*_*_▹▸▹▸▹▸▹▸
『あんた、誰？』
《あそこの屋上、飛び降りやすそうだな》
《あぁ、誰か…》
《気づいて、キヅイテ、ｷﾂﾞｲﾃ》
「おいっ！」
掴んだ貴方の声は、いつものように笑ってなくて、私への愛情もなくて、だけどどこか焦っていた。
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作者名：茜夏 | 作成日時：2018年4月14日 17時
