. 失恋、のち後輩。

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わたしと望は小さい頃からの付き合い。





つまりは、...幼なじみだ。





本当は幼なじみなんて言いたくないんだけどね。





...だって、好きだもん。





"幼なじみ"じゃなくて、"女"として見て欲しい。





それも、全部昨日までのこと。





昨日、いつもどおり望の部屋でゲームをしていた。





そんなとき、真面目な顔をした望がこっちを向いた。





望「 ...A 」


「 な、なに...？ 」





ちょっとドキッとした。





...いや、ちょっとじゃなくて大分だな。





もしかしたら、告白かもしんないって。





そんな淡い期待もつかの間。





望「 彼女が、できた 」


「 ...な、なんて？ 」


望「 だーかーらっ！彼女！できた！ 」





ガラガラガラ





...なにかが、崩れたような気がした。





彼女...





望に、彼女？





「 ど、どんな人なの...？ 」


望「 Aも知ってると思う！相澤美麗ちゃん！」


「 あ、相澤さんって... 」


望「 すっごい美人な人！知ってるやろ？ 」





...知ってる。





相澤美麗さん。容姿端麗で頭脳明晰、おまけに性格もいいらしい。





...そんな人、勝ち目ないじゃん...





「 ....... 」


望「 A...？ 」


「 ...っお、おめでと！どうやって知り合ったの？ 」


望「 それがさー、体育委員でー... 」





それから、聞きたくもない彼女の話。





...ねえ、望。





望が、「標準語の女の子って可愛ええよなー」って言うから標準語にしたんだよ。





望が好きだっていうからロングの髪にしたんだよ。





望が、





望が...





今さら、どう足掻いたって望の特別にはなれない。





...望のこと、忘れた方がいいのかな？





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