. 失恋、のち後輩。

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視界に入れる...





「 どうしたらいいの... 」





"視界に入れる"と大ちゃんに言われたけどいまいちやり方がわかんない。





「 う〜ん... 」





悶々と考えていると、





「 っ、いた！ 」


『 なにぼーっとしてんねん 』





頭を叩かれた。





叩かれたとこを擦りながら見上げると、望。





望「 もうみんな行ったで 」


「 ...え！？ 」





そう言われて、教室を見渡すと、





「 誰もいない...！！ 」


望「 やから、そう言うてるやん 」


「 あれ、次の授業なんだっけ...？ 」


望「 数A。移動教室やで 」


「 うえ、まじか！！ 」





急いでロッカーから教科書を探す。





その間も望は待っててくれる。





「 教科書〜教科書〜 」





汚いロッカーを漁っていると、来ました。





紫耀「 先輩、せんぱいっ、 」





紫耀くん。





「 紫耀くん、移動教室？ 」


紫耀「 そうなんですよ！ 」


「 隣の子は...お友達？ 」


『 どうもぉー、塩麹よりも向井康二ですー 』


「 おお... 」





キャラが濃いな...





紫耀「 向井康二こと、ジーコですー 」


「 ん？なんか違うくない？ 」


紫耀「 へ、そうですか？ 」


康二「 どっちかと言えば、ジーコこと向井康二じゃない？ 」


「 うん、そうだと思う 」


紫耀「 まあ、そうとも言いますね！！ 」


「「 そうとしか言わん 」」





.........





紫耀「 あー！！何やってるん、ジーコ！ 」





ジーコくんと無言のハイタッチ。





紫耀「 先輩、今日もお昼一緒に食べましょ！ 」


「 ん？うん、いいよ 」


康二「 えー、俺もー 」


紫耀「 ジーコはあかん！ 」


「 え、ちょ、紫耀くん... 」





紫耀くんに頭を引き寄せられる。





紫耀「 ジーコは危ない！！気をつけてくださいね、先輩！ 」


「 う、うん...てか、近いからっ、離れて！ 」


紫耀「 嫌ですか？ 」


「 い、嫌じゃないけど、恥ずかしい... 」


紫耀「 っ、先輩、可愛い！！ 」


「 っきゃ！だ、抱きつかないで！！ 」


康二「 ...目の前でいちゃつかんといてくれへん？ 」





なんてしていると、





反対側から腕を引っ張られた。





「 の、望...？ 」


望「 .....遅れる。行くで 」


「 う、うん...じゃあね、紫耀くん、ジーコくん！ 」





望がなんか不機嫌だ...





でも、それより抱きしめられた時の紫耀くんの腕のたくましさにドキドキしていた。





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