＿＿BlueRaven＿＿2

第八十一羽 ページ37

貴)それじゃぁ、また明日な。

勝)おん。
明日は、柔造やな。

貴)ああ。
大丈夫、あたしがちゃんと治すから。

勝)おん。
ほな、お休み。

貴)おやすみ。

竜士とわかれ、部屋に入る。

貴)遅くなった。ごめん。

雪)！あ、あぁ、A。
お疲れ様。

貴)？…ああ。
明日も、出雲と子猫、よろしくな。

雪)今日、終わらなかったんですか？

貴)ん・・・
柔造さんが重傷でな…明日にしたんだ。
眠ってたし。

雪)そうですか。

貴)雪男、もう寝るのか？

雪)はい…そのつもりです。

貴)そか。
あたしは、もう少し起きてるけど、気にしないで。

雪)…はい。

貴)お休み。

雪)おやすみなさい。

貴)ふぅ…

窓際の椅子に座る。

疲れたなぁ…

そういえば、今日は「９番」を使ったけど…

貴)何もない…

おかしい。

情けないけど…自分、蝮さん、金造さん…

金造さんは、気づいてないだろうけど包帯を巻きなおすときに使った。

蝮さんにかけたおまじないは…この手だ。

自分を含めて３人も使ってる。

それなのに、頭痛も、めまいも、何もない…！

おかしい。おかしすぎる。

貴)…って考えたってどうしようもないな。

ハハっと笑って俯き、額に手を当てた。

もしかしたら、体が耐えられるようになったのかもしれない。

貴)不良品…か…

手のひらをじっと見つめ、ぐっと握った。

貴)もう寝よう。

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