二郎ちゃんの難解な恋。1【ヒプマイ】 (ページ5)

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二郎ちゃんの難解な恋-4 ページ5

体育やってる最中に、さっきの出来事が何度も思い返された。

違う。
別に思い返してるむっつりじゃない。

…たぶん。

…すげー、柔らかかったな。
あと、大きかった、ような…？

制服でいっつも隠れてるけど体操着だと結構胸が出て見える…ような。

「……二郎、Aちゃんの胸見すぎ。」

二郎「みッ…みてねぇよ！」

いや俺分かりやす！

はあ、事故とはいえあれがよくあるラッキースケベというやつか。
漫画とかアニメだとよくビンタしてくるヒロイン多いけどAちゃん優しかったな〜…。

あれ、照れてた…よな？

ふつー喋ったことも無いクラスの男に事故で胸触られたら嫌悪感湧かないか？

あんな反応されると、調子狂うっていうか。

「いや…まあ、二郎がAちゃん好きなのは分かりやすいけど。」

二郎「はぁ？！」

「むしろバレてないと思ってたのか？」

「すごいな逆に…あんな見てたら誰でも気付くわ。」と、呆れた視線を向けてきた。

えッッ？

俺、分かりやすいのか…？！

「まぁ？あの反応見るに嫌がられてはないよなぁ？」

二郎「え……お前もそう思う…？」

「めっちゃ照れてたけど逆にお前に触られたからじゃね？イケメンだし。」

うぅ…

イケメンかどうかとかそんな関係ないと思うんだけどな…。つか、イケメンじゃないし。

でもさっきの反応はぜったいとは言い切れないけど嫌がってない気がした。
…かといって喜んでるなんて微塵も感じなかったんだけど。

二郎「…」ｼﾞｰ

「お前いまどこ見てんの？胸？尻？」

二郎「ちげーよ！」

隣でからかってくるダチの頭をシバくと、向こうもやり返しに背中を叩いてきた。

さすがに喧嘩はしないが、やり返されるとまた手が出てしまいじゃれ合いながらAちゃんのどこを見てたか、見てないかと言い合っていると、女子のほうから視線を感じた。

なんとなくだけど、野生の勘てやつ。

A「…」

二郎「(エッ…)」

え、こっち、見てるよな？

取っ組み合いでじゃれあってたから目立ったのか。
呆れてんのかな…？

そう思いながら、この状況は良くないと思い未だ気付かずにやり返してくるこいつを軽くかわした。

二郎「(まだ見てる…。)」

俺も見てると悟られたくなくて、視線を横にずらしながらギリギリの視界に入るように留めた。