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探究心6 ページ18

安室「…大学院生が勉強しなくていいんですかね。」


嫌味のような一言を安室さんが言い放つ。

それに対し沖矢さんは、特に表情を曇らせることもなく「今日は休みですから。」と受け流していた。


…その対応がさらに気に食わなかったのか、安室さんはひくり、と口元を引き攣らせる。


安室「Aさんとはどういう関係で?…まさか、その年で高校生の彼女と恋仲、なんて言いませんよね?」


沖矢「今日初めてお話しましたよ。中々面白い子でしてね。」


安室「へえ。」



ぴりぴりとした空気、というのだろうか。

私みたいな機械は空気を読むことが得意じゃないが、喋らない方がいい、と理解出来てしまうほど。



…お二人は仲が良くないのですね。


沖矢「…そうだ。コーヒーとサンドウィッチをお願いします。お昼がまだでしたので。」


安室「…お時間少々頂きますが。」


沖矢「喋る相手がいますのでお気遣いなく。」


っち!!と舌打ちしたそうに沖矢さんを凄みながら、安室さんは奥へ引っ込んで行った。

ここでようやく喋っていいタイミングが分かる。


…もしかして、喋る相手って私のことですか?


沖矢「それで、先程の続きですが。」


A「理由なら先程の通りですが…」


沖矢「それでは私が納得できません。…この後の予定は?」


…時間取られそうですね。

服も買いに行きたいですし、断りましょう。


A「洋服を買いに行く予定があります。」


沖矢「おや、制服が好きなのでは?」


嘘って分かりきってることを切り出さないで欲しいですね。

会話が無駄に増えるじゃないですか。


A「あれは、学校に連絡されても困りますからそういうことにしたんです。」


沖矢「そうでしたか。じゃあ、黙ってるので私もご一緒させてください。」


A「はい?」


何言ってるんですかこの人は。
着いてきても、ただただ本当に服を買うだけで沖矢さんの期待には何も答えられない。


首の機械の電波を感じて見抜きました、と言っても、この世界の人型には通用しませんし…


…これは同行させて何も怪しいことない、と演じきれば大丈夫でしょうか。


A「構いませんけど…本当に服買うだけですよ?」

沖矢「言ったでしょう?私はAさんのことを素敵な人だと思っていると。」


その設定、嘘じゃなかったんですか?

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リドル(プロフ) - わんわんさん» コメントありがとうございます。番外編と書いてますので、本編の間に入ると話がややこしくなる人もいるかなと思ったので1番最後に入れてます! (2019年2月20日 3時) (レス) id: a52989d574 (このIDを非表示/違反報告)
わんわん(プロフ) - こんにちは、いつも小説楽しみにしてます!すみません、更新の際、番外編「しりとり」をいつも一番最後にしているのは何か理由はありますか?(気に障ったら申し訳ないです。) (2019年2月19日 18時) (レス) id: fb11ef742a (このIDを非表示/違反報告)
リドル(プロフ) - ユイさん» すごく励みになります!いま掛け持ち中なので更新は遅いかもしれませんが、気長にお待ち頂けると嬉しいです! (2019年2月5日 18時) (レス) id: a52989d574 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!!すごく続きが気になります((o(。>ω<。)o))更新待ってます! (2019年2月3日 0時) (レス) id: 4334293606 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リドル | 作成日時:2019年1月29日 16時

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