お隣の推し様の世話役になっていた件【紫】

#21 ページ22

〜ななもり。SIDE〜

あー……疲れた……。

今日は仕事が多かったなー。

昔はゆる〜い感じだったけどすとぷりも人気になってきたし。

そう思って家まで歩いていくと。

「う〜〜……」

俺の家のインターホンを押すか押さまいか迷ってる？

「姫河さん？」

「あ！……もしかして、今お帰りですか？」

そりゃ知るわけ無いか。

「今日は花蓮、飲み会でいなくて……だからよければご飯でもと……」

……優しい子だよなぁ。俺は料理が出来ないから助かるし嬉しい。

やっぱり人の手で作られたものってどこか温かみがある。

「じゃあ入って？」

俺が鍵を開けてドアを開くと遠慮がちに入ってくる。

何度か部屋入っているのに本当に控えめな子だ。

こんな子見たことないからかすごく気になる。

「あ、姫河さん！手だして？」

「？はい？」

手を出すと俺は自分の家の合鍵を渡す。

「一々インターホン鳴らして開けてもらうの面倒でしょ？」

「……いいんですか？私リスナーですよ？」

これでもちゃんと渡していい人は見分けられてるはずだ。
　
「少なくとも俺は君を信頼してるんだけどなぁ？」

それにいざインターホン鳴らして俺がいないとなると困るでしょ。

「……じゃあ、一応持っておきます」

きゅっと鍵を握りしめる姫河さん。

そして帰った後に気づいた。





「あ、またID聞くの忘れた」

連絡手段取らないと色々と不具合が起きるんだよなぁ。

俺の家にメンバー来たりするし。

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