ルッチさんの言う通り (ページ7)

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特別な分からない何かページ7

そして、任務先で月何回かのペースでそれを繰り返すルッチ。
そんな中Aは珍しくも自分で考え事をし、やっと結論に辿り着く。

毎回決まって話しかけてくる女について行き、裸になった女に何かしている。でもそれが男のときは見たことがない。つまり、女じゃなきゃルッチさんの何かを満たせない。殺しでも満たせない。
いや、殺してるんだから最終的には満たしてるのかな。と思考。

そしてあろう事かルッチの下で嬌声を上げる女の目の前に立ち、ギョッとする女を無視し、いやむしろ気付いていないのかもしれない。

「ルッチさん、それは私では解消できないことなのでしょうか。
私もそれと同じ女です」

突拍子もないAの発言。
女は興が削がれたのか言葉を理解した途端、烈火のごとく怒り出す。

そしてルッチはそんな女を煩いと一蹴。鮮血が広がる部屋に
疑問な顔をするAと、珍しく声を上げて笑うルッチ。

｢嫌だったか？｣

｢・・・・｣

なんで私が嫌がる必要が……と心の中で思って、頭の中がハテナでいっぱいになる。

｢たしかに、嫌だと思いました。
でもルッチさんが私の行動を制限するのは当然ですけど、私がルッチさんの行動を制限するのはおかしな話なので｣

｢俺に対しては我慢しなくていい。言いたいことは思った時に必ずその場で言え。
お前の言う通り、次から街の女を抱くのは辞める。穴にしか価値がねェのに勘違いされちゃ困るしな｣

それに、姫様の珍しいお願い事だ。と柄にもないことを呟いてはニヤッと笑うルッチにAは、ルッチさんは王子様のような人だけど、私は姫様にはなれませんよ。と。

｢お前が誠心誠意、俺に尽くしてくれるんだろ？｣
｢やり方がわからないので、教えていただければ。｣
｢お前が嫌がると思ったから誘ってなかったんだが、そうか。意味も知らないのか。
帰ったらシャワーを浴びる、俺の部屋に来い｣

｢はい、ルッチさん。｣
｢ルッチさんの仰せの通りに。｣

ルッチは知らない。
Aがルッチに殺された女の顔面を見えないところで蹴り潰しているのを。

｢ルッチさん、今夜ひとつ追加するって言っていたのは｣
｢俺を優先しろ、何があっても俺が一番だとそう誓え｣

｢あの時から私にはルッチさんしかいません
それに、私が貴方を優先しないだなんて、天と地がひっくり返っても有り得ないです｣

｢そうか｣

満足気に笑うルッチはもう一つ追加だ、と。