どうしても。 (ページ10)

今日:1 hit、昨日:21 hit、合計:14,363 hit

痛い、痛い、本当に？ページ10

半分気絶しながらビビさんやルフィさんに連れられて、意識なんてあってないようなもの。

こんなことなら船に残っていればよかったと少しだけ後悔。

火山が噴火したかと思えば、もう1人巨人がやってきていきなり闘いをし始めて

「Aさんも何とかとめてくださいよ！！」

というビビさんの言葉。それに私は半ば動揺しながらも

「ルフィさんの言う通りなんです。
なにか想いを抱えている男同士の闘いを部外者の私たちが勝手に止めようなんて、そんなのきっと、お門違いです。」

それでもビビさんは必死にその決闘を止めようとしてて、まるで何か、なんだろう……何かに怯えるように。

戦いは引き分けで終わり、新しくやってきた巨人さんが言うには
私たちの仲間……つまりナミさんたちが酒を分けてくれたから久々に飲まないか、ということらしく。

満面の笑みでお酒をゴクゴクと飲む巨人さん。

そして、爆発音。

「も、もう何が何だか……分かんないよ」

ただ、ただ。流れに身を任せて。

もう偉大なる航路に入ってしまったんだ。
だからもう、私は……。

・

・

「ゾロくん……この状況って、もしかしなくてもヤバいんじゃ」

気付いたら体の4分の1が蝋で固められてたなんてシャレにならない。

「ああ。
……脚を切ってアイツら倒すぞ」

「はあ？！！！！アンタ、バッッッカじゃないの？！」

ジャングルに響くナミさんの声。そして何を言ってるよ、ミスターブシドー。というビビさんの声も。

ルフィさんが助けに来てくれて、でもゾロくんの脚から流れるのは真っ赤で。

「ゾロくん……！！！！！
もう自分のことそんなに傷つけたり、しないでよ。
もっと、自分のことを大切にしてよ。」

もう見たくなかったのに。

私はこの先、何回だってゾロくんに傷付けられてゾロくんに癒されるのだろう。