八年前の推理(4) ページ12
灰原の腕にしがみつきながら歩いていた歩美はえっと驚く。
咲凛「彼には計画を進める上で二つの障害があった。一つは氷川さん、村の分校の同級生で保険の調査委員でもあった氷川さんは、山尾さんが宝石強盗の犯人だと突き止めてしまい分け前をもらうことを条件に犯行への協力を申し出た。だから山尾さんは了解したフリをしてダム爆破の前に氷川さんを殺害しようと考えたとしたら話しは通るわね。氷川さんが山尾さんをただ単に恐喝していた風には見えなかったし。」
放流菅の傾斜がきつくなり、咲凛は凛介、天馬は信助、灰原は歩美の手を引っ張りながら歩き元太と光彦は冬馬の背中を押しながら歩いた。
コナン「そして、ダム爆破と氷川さん殺害の両方の罪を被ってもらうのにうってつけの人物が武藤さんだったってわけさ。」
全員「えっ!?。」
全員が驚く。
灰原「故郷を売った氷川さんを恨み、ダム建設を憎んでいた武藤さんの犯行とする・・・でも、どう言いくるめて氷川さんをあの場所へ連れて行ったのかしら。」
コナン「まあ、これは推測だが・・・。」
コナンが前置きをした。
咲凛「武藤さんが自分達の計画を嗅ぎ付け、会って話しがしたいと言っていると氷川さんに伝えたんでしょうね。場合によっては先に始末するしかないだろうとか言って氷川さんをその気にさせたとかね。」
灰原「だから二人は、人目につかない沢と雪原を歩いて行ったのね・・・。」
二人の推理に灰原は納得した。
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