痛覚_ 3rd_【僕のヒーローアカデミア】 (ページ11)

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入場門が開くのを合図にA組が列を為して行進する。

「＿＿A組だろぉぉぉぉ！？！？」

…やたらと派手な実況とともに。

(なにこれ普通に恥ずいんですけど)

テンションが高いマイク先生の声に少々眉を寄せる。

「なんか緊張すんな！」

「しねぇよ。ただただあがるわ」

切島くんと不良くんの会話が少し遠いところから聞こえた。不良くんは相変わらず、だ。

てかA組以外のクラス紹介適当すぎじゃないかマイク先生。あとで他クラスからとばっちり来そうで嫌なんですが。

普通科やサポート科を含める全クラスが整列し終わるとミッドナイト先生がムチを地に打ち付けて選手宣誓の言葉を発した。

「爆豪勝己」

『うわっ…』

思わずそんな声が出た。まさかの不良くんかよ。素直に個性凄いし成績いいんだろうなーとは思ってたけど、まさか。

(不良くんのせいで更にA組へのとばっちりが増えそう…)

「18○ヒーローが先生やっててもいいのか…！？」

「…いい！！」

ぶどうくんは体の割には○欲デカいよね、って言ったら色々と面倒くさそうだから口には出さなかった。

「せんせー、

俺が一番になる」

精々いい踏み台になってくれ、そう言った不良くんはこちらを気にする様子もなく颯爽と壇上を降りていく。

あちこちからブーイングが巻き起こり、A組からもぜってえやると思った！等の声があがる。

まあ、なんというか

流石というか、凄いなあ。

(自分からハードル上げるなんて)

前から思ってたけど彼は結構タフなんだろうな。

プライド高いし人の名前覚えないしで暴君的な性格だけど、自らを追い詰めて、

強くなる。

正直羨ましい。

自分で自分を追い詰めるなんて普通はなかなか出来ないものだから。

不良くんが強いのはきっと個性のおかげだけじゃなくて、そのタフさによるものなんだろう。

だけど、

負ける気はないけどね。