48粒 ページ49
どこかで聞いたことがある声だった。
思い出せそうで、でも記憶からはなかなか探し出せないでいて、とてももどかしい気持ちになる。
私は“誰か”さんに言われた通りに思いっきり敵の脇腹目掛けて後ろへと肘を振る。
呻き声をあげたが、首の拘束は緩むことがなかった。
(…意外とタフなんだね。)
頭はいつもより冷静で冴えていた。
どうやら私は戦闘のときには表ではすぐに挑発してしまうが内心は冷静沈着としているようだ。
脳内で次の行動について思考する。
“誰か”さんに言われた言葉。
己の身を守る為の術をその“誰か”さんに教えて貰った。
きっと敵に襲われたことがきっかけとなり、ようやくほんの一握りの、記憶の欠片を手に入れる事が出来たのだ。
もう一度“誰か”さんに言われたことを思い出す。
あの言葉の続きを。
·
·
「________…だけど、もっと効果があるのは
こうやって……！」
『…！』
「肘を思いっきり敵の脇腹目掛けて後ろへ振る…！」
『じゃあ、それでも倒れなかったら？』
「そうだなぁ…。
そのときは、…」
·
「片足を上へ上げて、」
·
·
(お腹に力を入れて…っ！)
·
·
「『(脛を蹴るっ…！！)』」
_______________________________________
「よしっ、じゃあ今日はこれで終わり！
お疲れさま、A。」
『ありがとうございました！
·
·
_________“センセー”』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 58人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あいこす(プロフ) - 雪女さん» 読んで頂きありがとうございます！出来るだけはやく更新できるよう頑張ります！ (2018年4月9日 16時) (
レス) id: 6bbd51703c (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 続き頑張って下さい！応援してます！ (2018年4月9日 0時) (レス) id: 7ecdf95431 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あいこす | 作成日時：2018年1月20日 0時
