32粒 ページ33
お昼の時間になった。
私は約束通りロックちゃんとチャラ男くんとご飯を食べようと思っていたのだが。
(人数増えてる…)
テーブルを囲むようにテープくんとケロちゃんが2人の隣に座っていた。待ってましたとばかりに。まったく謎である。
「ごめんな共覚！
急遽2人も参加することになったんだ」
メッシュくんが片手でごめんなさいのポーズをとっている。一応は反省してるようだ。一応は。
『全然いいよー
人数多い方が楽しいもんね！』
(まあ、多すぎるってのは苦手だけどね)
自分も席についてご飯を食べ始める。
たわいのない話をした。
憧れのヒーローは誰だとかどこに住んでいるのかとか。
高校生になってから自分の話をするのはこれが初めてかもしれない。
いや、もっとずっと前から話していないかもしれない。何故だかわからないがなんとなく、そんな気がした。
「共覚ちゃんのお母さんとお父さんってどんな人なのかしら？」
ケロちゃんが私の両親について聞いてきた。
お母さんとお父さん…か…
私のお母さんとお父さんは、
確か、
えっと
『私の、お母さんとお父さん、は、……』
えっと、
あれ？なんで
なんで
おぼえて
«セキュリティー3が突破されました。生徒のみなさんは直ちに避難してください。»
けたたましいサイレンの音で意識が覚醒する。
あぁ、またやってしまったようだ。
4人とも私を怪訝な表情でみている。
が、それもすぐに強制終了となった。
生徒の波が押し寄せてくる。
みんながみんなで我先にと出口へ向かうので大渋滞だ。
何をこんなに慌てる必要があるのかと疑問に思えばどこからか先輩の声が聞こえた。
どうやら、今までに1度もセキュリティー3は突破されたことがないらしい。ただでさえ厳重な設備が整っている雄英だからこそ、生徒達は慌てるのだろう。
「A！ウチらも逃げなきゃヤバいよ！！」
『えー。この人だかりの波に自らの身を投げるのは嫌だなー。』
「そんなこと言ってる場合じゃ…！」
『大丈夫だって。きっと朝のマスコミの人達だよ。気にすることないって。』
もう、大袈裟なんだからーなんて冗談交じりに言ったら少し睨まれた。ごめんなさい。
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あいこす(プロフ) - 雪女さん» 読んで頂きありがとうございます！出来るだけはやく更新できるよう頑張ります！ (2018年4月9日 16時) (
レス) id: 6bbd51703c (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 続き頑張って下さい！応援してます！ (2018年4月9日 0時) (レス) id: 7ecdf95431 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいこす | 作成日時：2018年1月20日 0時
