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あの後、コンビニで飲み物やらお菓子やらを購入してそのまま家に帰ってきた。


千冬はコンビニにある猫の食品に目を輝かせていたし、ケースケはペヤングと水を一つずつ買って喜んでいた。



バイクを走らせて、オレの家から千冬とケースケを見送った。






ポケットに入れていたケータイの着メロがなる。画面を見れば、母さんからの電話で、オレは急いで応答する。

「もしもし、母さんどうしたの?」

久しぶりの母さんとの電話に、少し気分が上がってルンルン気分で出る。
母さんはオレと真逆で、か細い声でオレの名前を呼んだ。





「…A、ごめんね
今年もお祭りの日に帰れそうに無いの、

いつもお仕事ばっかりでごめんね」


嗚呼、またコレか。


いつもいつも、「お仕事ばっかりでごめん」だなんて、謝らなくてもいいのに。

そんな事を直接言ったって母さんは謝り続けるだけだから、いつもと同じように誤魔化すように「気にしないで」なんて言う。


「気にしないで、母さん
今度帰って来れる時にお土産たくさん買ってきてくれたら良いし!」

明るく言っても、オレは心臓が締め付けられるばかりだった。

別にオレは本当に気にしてないのに、母さんも父さんもずっと申し訳なさそうにメールを送ってくる。ソレがオレは嫌で仕方がない。


「…ホントに大丈夫だからね、母さん
お仕事頑張ってねって父さんにも伝えておいて」


そう言い残して、オレはプツリと電話を切った。





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ひー(比古)(プロフ) - おめでとう😭2人はこれからもっとラブラブに! (2021年10月16日 3時) (レス) @page29 id: f1c378431b (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 好きです!! (2021年8月17日 16時) (レス) id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
おしお(プロフ) - 尊くてとても好きです! (2021年8月17日 11時) (レス) id: f10c64d2ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ういんぷ | 作成日時:2021年8月15日 16時

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