親友以上、恋人未満【東卍】

9 ( 83抗争編突入 ) ページ10

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「よぉ、たけみっち」


マイキーの声と、聞いた事のあるそのあだ名に思わず振り返る。


オレの視界の中に、予想通りの相手が入る。同じ溝中の後輩、確かフルネームは花垣武道。

会話を交わしたことは無いが、学校の下駄箱や廊下などでよく見かけていたダサいヘアスタイルがバッチリと記憶に残ってる。


関わりなんて特に無いし、声をかける必要無いかな。なんて考えてたら、いつの間にか女のコにボコボコにされている。


「ウワ…、かわいそ。ボッコボコじゃん」

嘲笑混じりにそういえば、真後ろからケースケに話し掛けられる。


「何、アレ知り合い？」

「んや、同中ってだけで話した事ねえ。名前は知ってっケド、」


自分から聞いてきたくせに、興味無さげに返事をするケースケ。何コイツ、何のために聞いたんだよ。



エマと花垣が話してる所をじっと見つめる。


結構距離があるから、何を話しているのかまでは聞こえない。
でも、どんな話をしているのかは何となくエマの表情で分かった。






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