白い薔薇を君に (ページ30)

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『っわ！見てみて』

デート当日、水族館へ来た

ほんまは映画行きたかったけど見たいのやってなくて
じゃ水族館にしよか、と変更した

「あんまはしゃいだら迷子なるで」

『もうそんな子どもじゃないってば』

そう言いつつもさっきから繋いだ手が引っ張られてる

『見てぇ！かっわい〜！！』

目を輝かせてペンギンを見つめるAちゃん

撮影くらいでしか来た事ないらしく
こんなのんびり水族館を周るのは初めてらしい

小学生かのようにはしゃいでる姿を見て
笑いすぎてか頬っぺたが痛い

『こうやってのんびり外歩けるの、久しぶり』

「俺も久々かもしれへん」

『人気者は忙しいもんね？』

「自分もそうやったやん」

『へへっ…幸せ、だね』

「…やな。」

手を繋いで薄暗い場所を歩き
ようやく最初の地点に戻ってきた

『…帰りたくないなぁ』

「また来ればええやん？」

『うん、また来ようね！』

丸一日休みの中デートしたかったけど
12月の忙しい時期はそうもいかず、
夜から仕事のためAちゃんに事務所まで車で送ってもらう

「じゃ、いってくるな」

『頑張ってね』

運転席から手を振ってくれる姿を見て
事務所に入った

今日はレコ大の練習だけだから
練習が終わればすぐ帰れる

碧「らぶらぶやんな〜」

上から見てたのか、練習室へ行けばすぐに
話しかけてくる碧海

「見てたん？」

碧「たまたま黄昏てたら見えたんやもん」

「なんでここで黄昏てるん」

碧「そろそろ汐恩来るかな〜と思って」

純「ほら！お前ら！やるで！！」

純喜くんにはよしろや！と耳元で叫ばれて
鼓膜破れたかと思った

ほんま声でっか…