白い薔薇を君に (ページ18)

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お正月は実家でのんびりと過ごして、
4日ぶりに自分の家へ帰ってきた

あれからAさんから連絡が来ることもなく
俺から送ることもなかった

そもそもなんて送ればいいかわからへんし…

そう思っていれば景瑚くんから飯いこ。拓実もおる！と
電話が来た。しょーがない、暇やし行くか

景「んでさ〜…」

拓「あはははっ！」

最近はこの3人でいるのが落ち着くし
なんだかんだで楽しい
ケラケラと笑っている2人を後ろからボーッと眺めていた

個室に入ればそれぞれ飲み物を頼み乾杯する

喋りながら食べて飲んで、としてれば
トイレが近くなってきて個室を出た

狭い通路を通れば女性のやめて！っと
悲鳴のような声が聞こえてくる

その一瞬の声と後ろ姿でそれが
Aさんな事に気付く

「…っ！！なにしてんすか？嫌がってますよ」

『…っ！？』

男「はぁ！？誰だよお前」

「誰だってええやろ。行きましょ」

Aさんの手を引いて来た通路を戻る

『しっ…汐恩くん！』

急に声を出され後ろを振り向いた

「あ、すいません痛かったすよね」

『っあ、ありがと…う』

今にも泣きそうなAさんを思わず抱きしめた

「大丈夫っすか？ケガは？」

『……ない、大丈夫です』

拓「っわ！なにしてんの、、？」

ちょうど個室から出てトイレに向かう
途中だったのか拓実くんに見られてしまった

「いやっ、ちょこれはその…」

『ごめ、なさい』

拓実くんに見られたからか、恥ずかしいからか
すぐに俺から離れて俯いてしまった
そのまま目で合図した拓実くんはトイレへ行く

「誰かと一緒っすか？」

『…はい、でも大丈夫です』

また危ない目に合うんやないかと思って
俺らがいた個室に連れて行けば景瑚くんが驚いていた

景「っえ！なに？どういう…♡」

なぜか胸の前で手でハートを作る景瑚くんを
無視して俺の隣にAさんを座らせた