白い薔薇を君に (ページ12)

今日:9 hit、昨日:56 hit、合計:50,640 hit

12 ページ12

.

『そろそろ帰りましょっか』

財布からお金を出そうと思えば
私が誘ったから閉まってと頑なに拒むAさん

「いや俺も払うっす」

『いいの！年下は年下らしくしといて？』

「もし今度機会あれば俺が奢ります」

『えー....笑大丈夫です』

「もうないって事っすか？」

思わず顔を見ればふにゃふにゃと笑って
『んー機会があればね？』と濁されてしまった

外に出てタクシーを待つ

『あの....』

「はい？どーしたんすか？」

『あの、お友達....になってくれませんか』

「えっ？！友達...ですか？」

『はい。』

「ははっ僕で良ければ」

タイミング悪くタクシーが止まる

『ありがとう....』

「先、乗って下さい」

『はい...じゃあまたね』

「気をつけて下さい」

『汐恩くんも！おやすみなさい』

窓をあけてそう言うと
タクシーは俺の前から走り出してしまった

友達、になれたんや....

嬉しすぎて思わずニヤニヤした