華やかな世界で (ページ43)

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ほっと胸を撫で下ろしてマンションに入れば
エレベーター前に奨くんと純喜くんがいた

『っあ....』

声が出ていたのか一斉に2人が振り向いた

奨「Aちゃん....」

純「少し、話せん？」

『....はい』

そう言って部屋に2人を入れる

奨「もう知ってるんだよね？」

『...はい。友達から聞いて、見ました』

奨「事務所から事実では無いって出す方針でいくんだけど...」

『......』

純「....ごめん」

沈黙がとても気まずくてすごい長い時間に感じた

『2人で、話させて貰ってもいいですか？』

そう言うとすぐに出ていく奨くん

純「........」

『もう、お別れしてほしいです』

純「っ！....」

『私は純喜くんにアイドルとして幸せでいてほしい』

純「うん.....」

『叶えたい夢もやりたい事も全部やってほしい』

純「.....」

『だから今日で、最後。引っ越しも決めたの』

純「なんで勝手に決めるん....」

『ごめんね。』

純「.......」

『純喜くんがもっともっと活躍する事、それが私の幸せだよ』

泣きそうな純喜くんを見てればこっちまで
泣きそうになってくる。

『部屋、片さないとだから...』

そう言い立ち上がれば純喜くんも立ち上がり、
寂しそうに私の部屋を出ていくのを見つめていた

店長に寮に入りたいと昨日の帰りギリギリで
伝えればすぐに用意しとくと言われた。

引越しをしてもう純喜くん達には会わない。

アイドルと恋愛をする事がどれだけ大変なのか思い知らされた

片付けに集中してればあっという間に夕方だ

『なんかお腹空いたかも...』

買い物をしにコンビニへ行けばトントンと後ろから肩を叩かれる

ビクッとして振り向けば景瑚くんがいた

『っ！なんだ...景瑚くんか....』

景「そんなビックリしなくても〜(笑)」

『私と歩かない方が良いんじゃない？』

景「なんでそんな事言うの〜」

『.....お別れしてきたの、純喜くんと』

景「っえ？！」

『お家も引っ越すんです。今日』

景「そんな急に？！」

『うん..』

景「そっか...。」

『純喜くんの事、よろしくお願いします』

景「ん。任せて。」

少しだけ目が潤んでたのは気のせいだと思いたい

そのままコンビニで買い物をして1人で帰ってきた。