華やかな世界で (ページ17)

今日:8 hit、昨日:56 hit、合計:71,140 hit

17 ページ17

、

部屋へ戻り、プレゼントが入った袋をドサッと置きベッドへダイブする

純喜さんを騙した事もないし、今後もそんな事する気もない。でも、良く思ってない人が近くにいる。

はぁ、、

“ キャバ嬢だから ”

働き出してからそんな偏見や嫌味は何度も聞いた。
いつもはハイハイ、と流せる事なのに

なんでだろう

なんで泣いてるんだろう

それからしばらくして

ピンポーンと鳴る

今はもう誰にも会いたくない

ﾌﾞﾌﾞﾌﾞｯと携帯が震えてる

【純喜】

出たくないのにひたすら鳴る携帯。

『、、、はい』

純｢部屋の前におるんやけど、開けてくれん？、、忘れ物届けにきた。｣

『、、、はい』

電話を切って玄関に向かう

ガチャ

純｢これ、、いらん？｣

純喜さんがくれたプレゼントはわざと部屋に置いてきたのに

私が貰ってもいいのだろうか

純｢ちょ、入ってもええ？｣

他の人に見られるのを避ける為かそう言う純喜さんを部屋にいれる

純｢さっきの、ごめんな｣

『別に純喜さんが謝る事じゃ、、』

純｢言ってなかったんよ。瑠姫に、だからその、、｣

『別に大丈夫です。慣れてます』

純｢これ、、Aちゃんのために買ったん。｣

『私と純喜さんは似てるようで違います』

純｢、、、｣

『アイドルとキャバ嬢なんて住む世界が全然違います』

純｢、、、｣

『偏見を持たれる世界にいるんです、私』

『キラキラ輝いてるみなさんとは違います』

純｢別に違くないやろ｣

『違うんです。お客さんと寝たと冗談言われる事も日常ですし疑われる事もあります。お客さんの中に有名な方がいれば変な噂が流れるのも日常です。そんな世界なんです。私と歩いてるの見られたら純喜さんも、グループのみなさんも悪く言われますしファンの方はきっと、、、離れます。』

そう言うと純喜さんは何も言わなくなった

『だから、もう帰ってください』

そう言い終わってようやく気付いた

私、、純喜さんの事好きなんだ、、、

これ以上深入りしたらダメ
頭ではそう思っていたのにこのままの関係が続けばいいと、純喜さんの隣にいたいと願っていた自分がいた事に気付く