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「会長。今回、イレイザーヘッドとの接触は……」
「なるべく控えるのが望ましいけど、恐らく難しいでしょうね。もし何か言われたら、根津校長と同じ説明をしておいて頂戴」
「分かりました」
手を離すと通信が切れる音がした。
大きく羽ばたき、現場に急ぐ。
――
数時間が経過し、原富南市上空へ到着した。
周囲を見渡し、被害が大きい所へ急降下する。
「久々にフルパワーでの実践……！」
そう言い、矢継ぎ早に10人ほどの
俺は端末を操作しながら言葉を掛ける。
「公安特務派遣員のカイトです」
そう言って、特別免許を見せる。
―――
個性使用 特別許可
公安特別任務派遣員 カイト
―――
と書かれている。
俺は周りを見渡し、言葉を続ける。
「みなさんは人命救助を最優先に、
そう言うと、ヒーローたちは「わかった」と頷き、救助や
それを確認し、上空にいる人に向かって羽ばたく。
「お疲れ様、ホークス」
「お、カイト。遅いよ」
「これでも起きてから飛ばしてきたんだよ。それで、俺はどこに行けばいい？」
「ここから約30m真っすぐ行った先の路地。ヒーロー数人が相手してるけど、多分そろそろヤバイ」
「分かった。ホークスも羽根、使い過ぎないようにね」
そう言って、ホークスが指していた方へ向かう。
「あ、イレイザーさんもいるから！」なんて言葉は聞こえなかった。
ホークスが指していた付近の上空へ着くと、ヒーローが5人、既に地面に伏しているのが見えた。一方、10人以上の
そこで、一人のヒーローが複数の
その人の近くへ急降下し、
ヒーローの方へチラっと目線をやると、紐状の武器を上手く使って複数人と渡り合っていた。
俺は対複数戦が苦手なため、一人ずつ確実に意識を落としていく。
あらかた片付いたところで、戦っていたヒーローの正体に気づく。
「あﾞっ、イレイザーさん……お疲れ様です」
「……お疲れ様です」
相澤先生と呼びそうになるのを堪え、特別免許を見せて口を開く。
「公安特務派遣員のカイトです。まだ動けますか？」
「ああ」
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作者名：玲央 | 作成日時：2021年10月7日 21時
