sweet day (ページ4)

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「んでさぁ～、しょうく～んおれもうだめだぁ～」

大手企業のコンサルタントを務める大学の同級生の櫻井くんは、唯一俺の悩みを打ち明けられる仲でもあって頼りになる存在

「う～ん…難しいねそれ、でも付き合ってる事を周りに隠す理由なんかあるの？」

翔くんは、ビールを一口含むと難しそうに口を尖らせて俺の方をみやる。

珍しく酒の廻りが早くなってる俺はでっかいため息をついた後

「それがさぁ…周りからちやほやされんの、好きじゃないんだってさぁ」

枝豆をパクパクと食べる翔くんをみて

「なんか、リスみてぇ笑」

って茶化すと、それをごくっと音を立ててビールで流し込む。

いい食いっぷり

「おれはべつにいいんだけどなぁ…逆に言わないとあいつがいつまでも男にちやほやされてんの、俺からしたら苛立ちでしかないわけ！」

右手のジョッキを口に近づけグイッと飲み干す

「だいたい…男が女に言いよる時なんて…えっちなことしか考えてねぇに決まってんだよ！！」

酒のせいもあってか、つい荒ぶる俺をまぁまぁとばかりに翔くんがなだめる。

「それは、確かにそうかも知んないけど…」

「でしょぉ？！…なのに、んな事も気付かないで…」

へこんで下を向いた俺に、翔くんがすかさず口を開く。

「でもさ、その誘い全部断ってんでしょ？彼女さん。」

「うん…」

「別に男と絡むなって言ったこともないんでしょ？」

「うん…」

真剣な顔をした翔くんが、唇の端をクイッと上げて得意げな表情をする。

「だったら、大丈夫。その子は智くんしかみてないし、智くんだって彼女さんのことしか見てないじゃん？」

その問いかけにコクンと頷く

「つまり何が言いたいかっていうと、智くんからもう少し近づいてあげたらいいんだよ。自然に。」

「自然に…？」

「大丈夫、うまくいくから。」

ぱっちりした二重をこれでもかってくらい大きく開いて

「がんばです。」

ガッツポーズをしてきた。